行天宮

行天宮 - 台北の関帝廟

行天宮（こうてんきゅう）は、台湾の台北市中山区にある有名な関帝廟で、地元だけでなく観光客からも高い評価を受けています。特に週末や祝日には、1日に2万人以上の参拝者が訪れることも珍しくありません。この寺院は、台北を訪れるならば外せないスポットの一つと言えるでしょう。

由来と歴史

行天宮の歴史は1943年にまで遡ります。当初は台北市の永楽町（現在の迪化街）に「行天堂」という名で創建されました。その後、1949年に基隆の炭鉱所有者である黄欉（こうそう）が現在の場所に移転を計画し、当時小規模であったこの寺院を発展させました。1968年には、周囲に国民中学の建設が決まったことで現在地に移転し、現在の姿に至りました。行天宮の派生した分宮として、北投分宮（關渡行天宮）や三峡分宮（白雞行修宮）もあります。

黄欉は新北市樹林区の出身で、行天宮は閭山派正一教から派生した道教の一派が基盤となっていますが、彼の時代にはより多様な宗教的要素を取り入れた「斎教」へと変容しました。台湾の歴史を経て、行天宮は「台湾道教」と呼ばれる独特の信仰体系を確立しました。

祀っている神々

行天宮で祀られている神々は、関羽（關雲長）、呂洞賓、張単（張單）、王善、岳飛の五人であり、これらの神々は「五恩主」として信仰されています。行天宮の宗旨は「道徳教化の推進」であり、商業的な色合いを帯びず、偶像崇拝を強く否定する姿勢を持っています。この宗教的な立場は、地元の人々に深い信仰心を育んでいます。

周辺の観光名所

行天宮周辺には、他にも魅力的なスポットがあります。特に南西側にある民権東路と松江路の交差点には「占い横町」と呼ばれるエリアがあり、20軒以上の占い店が並んでいます。ここは観光名所としても知られていて、多くの日本人観光客が訪れる場所ともなっています。占いの技術や方法は、地元の文化を知る良い機会となるでしょう。

アクセス

行天宮へのアクセスは非常に便利です。台北捷運（MRT）の中和新蘆線、行天宮駅（O09）から徒歩約2分で到着します。駅からの道のりも平坦で、周囲には多くの飲食店やショップが立ち並んでいるため、観光のついでに立ち寄りやすいでしょう。

行天宮は、台湾の文化や宗教を体験するための絶好のスポットであり、その独特の雰囲気を感じることができる貴重な場所です。この機会にぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

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