行政改革会議

行政改革会議は、1996年11月21日から1998年6月30日まで、総理府に設置された諮問機関です。当時の橋本龍太郎首相が主導し、中央省庁再編を中心とした行政改革を検討しました。

設置の背景

1996年10月20日の第41回衆議院議員総選挙後、行政改革が重要な課題として浮上しました。これを受け、第2次橋本内閣は総理府本府組織令の一部改正を行い、行政改革会議を設置しました。橋本首相自らが会長を務め、総務庁長官が会長代理、そして学識経験者を中心に13名の委員が任命されました。特に、行政改革委員会や地方分権推進委員会の委員長などが選ばれ、関連委員会との連携を重視した構成となりました。一方で、省庁出身者は委員には含まれませんでした。

会議の活動

1996年11月28日の第1回会議から、1998年6月23日の第45回会議まで、活発な議論が行われました。関係者からの意見聴取を重ね、1997年9月3日に中間報告、同年12月3日には最終報告をまとめました。この最終報告が、その後の行政改革の基礎となり、中央省庁等改革基本法が成立、1府22省庁を1府12省庁へと再編するという大きな変革をもたらしました。

委員構成

委員には、各界の第一人者が名を連ねました。

芦田甚之助（日本労働組合総連合会会長）
有馬朗人（東京大学名誉教授、理化学研究所理事長）
飯田庸太郎（三菱重工業株式会社相談役、行政改革委員会委員長）
猪口邦子（上智大学法学部教授）
河合隼雄（国際日本文化研究センター所長）
川口幹夫（日本放送協会会長）
佐藤幸治（京都大学大学院法学研究科教授）
塩野谷祐一（一橋大学名誉教授、社会保障研究所所長）
豊田章一郎（トヨタ自動車株式会社取締役会長、経済審議会会長）
藤田宙靖（東北大学法学部教授、事務局長を兼任）
水野清（内閣総理大臣補佐官）
諸井虔（秩父小野田株式会社取締役相談役、地方分権推進委員会委員長）
渡辺恒雄（読売新聞社代表取締役社長・主筆）

まとめ

行政改革会議は、日本の行政組織の抜本的な改革を目指し、その後の省庁再編に大きな影響を与えた重要な組織です。各界の専門家が集まり、徹底的な議論を重ねた結果、効率的で国民のニーズに応じた行政システムの構築に貢献しました。

参考情報

行政改革会議 - ウェイバックマシン （2001年6月11日アーカイブ）
* 『行政改革会議』 - コトバンク

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