衛 (小惑星)

小惑星衛（4613 Mamoru）について

小惑星「衛」は、太陽系の小惑星帯に位置する小さな天体で、1990年に発見されました。日本の天文学者、渡辺和郎によって札幌で観測されたこの小惑星は、1992年に自身の名前が名付けられた宇宙飛行士、毛利衛に因んで名付けられました。毛利は、スペースシャトル・エンデバー（STS-47）にてペイロードスペシャリストとして宇宙に飛び立った、初の日本人宇宙飛行士の一人として知られています。名付けられた経緯は、1992年11月に発表された小惑星回報で確認を見ることができます。

毛利衛は、北海道出身で、北海道大学の工学部の助教授としても知られており、これもまた小惑星の発見者である渡辺との共通点の一つです。渡辺は釧路市出身で、毛利は余市町に生まれました。このように、お互いの出身に共通点が見られることから、彼らの名前が小惑星に付けられたことは自然な流れとも言えます。さらに、「衛」と同時に、他の日本の宇宙飛行士にちなんだ小惑星の命名も行われ、これにより日本の宇宙探査の歴史が一層色付けられました。

具体的には、毛利衛の名前に由来する小惑星に加え、日本初の宇宙飛行士である秋山豊寛（4714 Toyohiro）、彼のバックアップスタッフである菊地涼子（4743 Kikuchi）、さらに毛利のバックアップスタッフであった土井隆雄（4746 Doi）、向井千秋（4750 Mukai）等の名を冠した小惑星も存在します。興味深いことに、土井と向井の二人は後に実際に宇宙へ赴き、様々なミッションを遂行しました。

これらの命名は、日本における宇宙開発の進展と宇宙飛行士たちの功績を広く認知させる意味を持っています。特に衛として名付けられた小惑星は、宇宙における日本の立ち位置や、それに伴う科学技術の発展を象徴する存在となっています。

関連項目

日本の天文学において、3800番台から5000番台にかけての小惑星には、他にも数多くの人名に因む小惑星が存在しています。これらは彼らの功績を称えるために名付けられたものであり、宇宙探索の重要性を改めて考えさせるものです。特に日本の宇宙関連活動の新たな展望を示す要素としても注目されています。

外部リンク

• - 4613 Mamoru (1990 OM) JPL Small-Body Database Browser

このデータベースでは、衛やその他の小惑星に関する詳細な情報が提供されており、小惑星の軌道や物理的特性を確認することができます。

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