西ミンドロ州

西ミンドロ州について

西ミンドロ州（オクシデンタル・ミンドロ州）は、フィリピンの北部ミマロパ地方に属する州で、ミンドロ島の西半分を占めています。東半分はオリエンタル・ミンドロ州で、西にはミンドロ海峡を挟んでパラワン州、北にはルバング諸島があります。ルバング諸島は西ミンドロ州の州域に含まれています。また、ベルデ島水路を挟んでカラバルソン地方のバタンガス州と隣接しています。

地理と人口

州の面積は5,865.7平方キロメートルで、人口は2015年の時点で487,414人です。州都はマンブラオという地方自治体で、州内に都市はありません。最大の町は南部のサンホセで、ここは以前の州都であり、経済・農工業・観光の中心地です。サンホセ空港と港湾は、この地域と他の地域を結ぶ重要な役割を担っています。

産業

西ミンドロ州は農業が盛んな地域で、住民と季節労働者の多くがコメの生産に従事しています。コメの他にもトウモロコシ、タマネギ、ニンニクなどが生産されており、重要な輸出品となっています。また、マホガニーなどの耐久性の高い木材が豊富で、林業も重要な産業です。鉱業も行われており、金、銅、銀、クロム、石灰石、緑色岩などが採掘されています。製造業は大規模なものはなく、政府が州内最大の雇用主となっています。民間では、オクシデンタル・ミンドロ電力協同組合が最大の雇用主で、約150人を雇用しています。

環境問題

近年、大規模な森林伐採により州内の河川の水量が減少し、灌漑用水の不足が深刻化しています。これはコメの生産に大きな打撃を与えており、環境問題が経済にも影響を及ぼしています。

行政区分

西ミンドロ州は11の市と町に分かれています。

日本との関係

ミンドロ島は、太平洋戦争中の1944年12月にミンドロ島の戦いの舞台となりました。旧日本軍とアメリカ軍が激戦を繰り広げた場所です。この戦いの様子は、大岡昇平の小説『俘虜記』にも描かれています。戦後、1956年にはミンドロ島から4人の旧日本兵が帰国しました。また、ルバング島は、第二次世界大戦の最後の投降兵である小野田寛郎が、戦後29年が経過した1974年まで終戦を知らずに潜伏していた島として知られています。

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