西善寺 (埼玉県横瀬町)

西善寺（さいぜんじ）について

埼玉県秩父郡横瀬町に位置する西善寺は、臨済宗南禅寺派に属するはなやかな寺院です。この寺の山号は清泰山であり、特に樹齢600年以上の巨大なコミネカエデが有名で、埼玉県の天然記念物に指定されています。その美しさと歴史的価値から、多くの人々が訪れる名所となっています。

本尊とご詠歌

本寺の本尊には真言があり、「おん まか きゃろにきゃ そわか」という言葉が信仰の象徴とされています。また、ご詠歌に「ただたのめまことの時は西善寺 きたりむかへん弥陀の三尊」という一節があり、参拝者にとって心の拠り所となっています。

歴史

西善寺は1460年、竹印昌岩によって開山されました。当初「西禅寺」という名前であり、後に関東管領の上杉憲房の手により中興され、1530年頃に現名の「西善寺」に改称されます。その際、根岸堂もこの寺に移設されましたが、明治時代の廃仏毀釈によって根岸堂は破却され、内部にあった十一面観音は本堂に移されました。なお、この十一面観音は秘仏であり、12年ごとに開帳されるという特別な存在です。

コミネカエデ

西善寺のシンボルともいえるコミネカエデは、その壮大さから多くの人々を魅了しています。この巨木は樹齢600年を超えており、特に春の新緑と秋の紅葉時期には訪れる人々に雄大な景観を提供します。この木はその存在自体が文化遺産であり、価値のある天然記念物として埼玉県に指定されています。

文化財

コミネカエデ以外にも、西善寺内には歴史的価値のある文化財が存在します。これらの文化財は、地域の歴史や文化を知る上で欠かせない貴重な遺産となっています。

交通アクセス

西善寺へのアクセスは、公共交通機関を利用するのが便利です。西武秩父駅または秩父駅から西武観光バスを利用し、「根古屋」バス停で下車し、徒歩で約10分の距離です。また、横瀬駅からは徒歩約30分で到達できます。周辺には六番札所となる卜雲寺、七番札所の法長寺もあり、札所を巡る際の立ち寄りスポットに最適です。

近隣の札所

秩父札所巡りの一環として、西善寺は重要な位置を占めています。法長寺からの距離は約1.2km、卜雲寺からは約1.7kmと、各札所からもアクセスが良好です。旅の途中で、ぜひ立ち寄ってみてください。

西善寺は、歴史と自然が融合した独特の魅力を持つ寺院です。多くの人々を引き寄せ、その静かな佇まいの中で訪れる人々に安らぎを提供している名刹です。

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