西園寺師季

西園寺師季（さいおんじ もろすえ）は、江戸時代後期の公卿であり、西園寺家36代当主として知られています。彼は左近衛中将・西園寺治季の子として生まれ、主に仁孝天皇（120代）と孝明天皇（121代）の二帝に亘り仕え、その官位は正三位・右近衛権中将にまで昇りました。

経歴

天保7年（1836年）、先代当主であった右近衛権中将・西園寺公潔が若くして亡くなったため、師季は西園寺家を相続することとなりました。同年には叙爵を果たし、その後、侍従、左近衛権少将、右近衛権中将といった要職を歴任し、順調に昇進を重ねました。弘化2年（1845年）には従三位となり、公卿の仲間入りを果たします。翌年には正三位に昇進しましたが、嘉永4年（1851年）に26歳という若さでこの世を去りました。

師季には実子がいなかったため、徳大寺公純の次男である公望を養子として迎え、西園寺家を相続させました。この公望は、後に内閣総理大臣、大蔵大臣、外務大臣などの重要な役職を歴任し、明治時代、大正時代、そして昭和時代に至るまで、日本の政界において非常に重要な人物として活躍することとなります。

系譜

父：西園寺治季（1809-1826）
母：不詳
妻：定君 - 徳大寺実堅の娘
生母不明の子女
男子：秀源上人 - 二条斉敬の猶子
養子
* 男子：西園寺公望（1849-1940） - 徳大寺公純の次男

西園寺師季は、若くして亡くなったものの、公卿として一定の地位を確立し、後の日本の政治を大きく動かす人物を養子に迎えたという点で、歴史に名を残しています。

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