西川慶二

西川慶二七段：棋士人生と親子棋士の物語

西川慶二七段(1961年12月6日-2022年1月17日)は、日本の将棋界において、長く活躍した棋士の一人です。東京都品川区出身で、賀集正三七段門下。棋士番号は151番。

1981年11月、20歳で四段に昇段し、プロ棋士としての道を歩み始めました。その後、順位戦において着実に昇級を重ね、C級2組からC級1組、そしてB級2組へと昇格。

1980年代後半から1990年代にかけては、棋王戦や竜王戦など主要な棋戦で活躍。特に、1986年度の棋王戦では本戦に進出し、当時A級に昇級したばかりだった南芳一氏を破るなど、その実力を証明しました。また、王位戦でも予選を勝ち抜き、挑戦者決定リーグでは森雞二氏、米長邦雄氏といった強豪を相手に勝利を収めるなど、活躍が目立ちました。

1990年代に入ると、竜王戦では3組準優勝を果たし、2組への昇級と本戦出場を果たすなど、安定した成績を残しました。しかし、順位戦ではB級2組で降級点を何度か取るなど、浮き沈みの激しい時期もありました。

2000年代に入ると、順位戦での降級が続き、B級2組からC級2組へと降格。2014年度には、C級2組で1勝9敗と低迷し、フリークラスに編入となりました。

2018年12月10日、病気療養のため休場。その後も休場が延長され、公式戦への復帰を果たすことなく、2021年6月30日、フリークラス在籍最終年度をもって現役を引退しました。そして、2022年1月17日、誤嚥により60歳で他界されました。

西川七段の棋風は正統派の居飛車党として知られています。

西川七段の棋士人生は、順風満帆とは言い難いものでした。しかし、数々の棋戦で活躍し、長くプロ棋士として第一線で戦い続けたことは、多くの将棋ファンに記憶されています。

親子棋士

西川七段の息子である西川和宏氏も、プロ棋士として活躍しています。2008年前期に三段リーグでプロ入りを果たし、西川七段と和宏氏の親子でのプロ棋士は、戦後初の快挙となりました。親子でのプロ棋士誕生は、将棋界にとっても大きな話題となり、「囲碁・将棋チャンネル」の番組に出演するなど、注目を集めました。

西川七段は、息子の棋士としての成長を陰ながら支え、師匠としてだけでなく、父として和宏氏を優しく見守っていました。和宏氏がプロ棋士になる前から指導にあたっていた西川七段ですが、引退後も父としての温かい支えを続け、和宏氏もそのことを感謝しています。

西川慶二七段の死は、将棋界に大きな悲しみをもたらしました。しかし、彼の棋士としての足跡、そして息子との親子棋士としての物語は、これからも多くの人々に語り継がれていくでしょう。

昇段履歴

1975年：奨励会入会（5級）
1978年：初段
1981年11月：四段（プロ入り）
1984年4月：五段
1988年5月：六段
1997年9月：七段
2018年4月：八段（フリークラス規定）
2021年6月：引退

主な成績

通算成績：503勝610敗
対局数：1113局
* 勝率：0.452

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