西﨑聡

西﨑 聡 氏の経歴とプレースタイル

西﨑 聡（にしざき さとし）氏は、1982年8月1日、福岡県糸島郡志摩町（現在の糸島市）に生まれました。ポジションは投手で、現役時代は東京ヤクルトスワローズに所属。独自の投球フォームと力強いストレートで注目を集めたものの、プロ野球選手としてのキャリアは限られたものとなりました。

アマチュア時代

西﨑氏が野球を始めたのは7歳の時です。糸島高校に入学後、本格的に投手に転向しました。高校3年生の夏には、同校にとって46年ぶりとなる県大会ベスト8進出に貢献。この時、後に横浜ベイスターズでプレーすることになる西﨑伸洋氏とバッテリーを組んでいました。

高校卒業後は九州国際大学へ進学。大学3年時にはチームとして明治神宮大会に出場し、4年秋のリーグ戦では最多勝利投手のタイトルを獲得するなど、安定した成績を残しました。

大学卒業後、2005年には社会人野球のJR北海道に入社。会社員として北広島駅に勤務しながら野球を続け、第76回都市対抗野球大会にも登板しました。

プロ入りと選手生活

社会人野球での活躍が認められ、2006年のプロ野球ドラフト会議において、東京ヤクルトスワローズから大学生・社会人ドラフト3巡目で指名を受け、プロ入りを果たしました。

プロ1年目となる2007年シーズンは、春季キャンプから抜くボールやシンカーを習得するため、当時チームメイトであった高津臣吾氏に弟子入りを志願するなど、熱心に技術向上に取り組みました。オープン戦では3度の登板で無失点と好調なスタートを切ります。

同年5月1日には初めて一軍登録され、広島市民球場で行われた広島東洋カープ戦でプロ初登板を経験しました。8回裏に3番手としてマウンドに上がったものの、アウトを一つ取る間に2本のヒット、1つの四球、1つの死球を与え、3失点という厳しい結果に終わりました。この登板以降、残念ながら一軍に定着することはできませんでした。一方、イースタン・リーグ（二軍）では51イニングを投げ、防御率3.18というまずまずの成績を残しています。

その後も一軍登板の機会を得ることはできず、2010年には一軍での登板がないままシーズンを終え、同年10月3日に球団から戦力外通告を受けました。これを機に現役を引退しました。

プレースタイルと特徴

西﨑氏の最大の武器は、サイドスロー気味のスリークォーターから投げ込まれる最速148km/hのストレートでした。このストレートは独特のバネが効いており、キレと伸びがあるのが特徴でした。変化球としては、スライダーとシンカーを操りました。腕が遅れて出てくるような独特の投球フォームは、打者にとってタイミングを取りづらく、大きな武器となっていました。一方で、直球・変化球を問わず、制球力が課題として挙げられることが多かったです。

引退後の歩み

プロ野球引退後、西﨑氏は新たなキャリアをスタートさせました。現在は医療機器メーカーである株式会社白寿生科学研究所に勤務しています。また、野球との関わりも続いており、2016年8月には東京ドームで行われた日本ハム対楽天の試合で始球式を務めるなど、野球界への貢献も行っています。

記録

初登板：2007年5月1日、対広島東洋カープ4回戦（広島市民球場）、8回裏に3番手で救援登板、1/3回3失点
初奪三振：2008年8月19日、対読売ジャイアンツ16回戦（明治神宮野球場）、8回表に木村拓也選手から空振り三振

背番号：30 （2007年 - 2010年）

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