親友かよ

親友かよ (Not Friends): 青春と映画が織りなす、タイ発の感動コメディ

「親友かよ」（原題: เพื่อน(ไม่)สนิท、英題: Not Friends）は、タイの映画で、十代の若者たちの夢、友情、そしてショートフィルム制作をテーマにした青春コメディです。Houseton Film Bangkokが製作、GDH 559が配給を手掛けました。

監督はアッタ・ヘムワディー、プロデューサーはヴァンリディー・ポンシティサック、そして映画「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」で監督を務めたナタウット・プーンピリヤが制作に参加しています。出演は、アンソニー・ブイセレット、ピシットポン・エクアポンピシット、ティティヤ・チラポーンシルプ、タナコーン・ティヤノン、ナティチャ・チャンタラワリーレカなど、若手俳優たちが中心です。2023年10月26日にタイで公開され、2024年の第96回アカデミー賞国際長編映画賞のタイ代表作品にも選出されました。

あらすじ

物語は、高校3年生の最終学期に転校してきたペーを中心に展開します。過去のトラブルから転校を余儀なくされた彼は、進学へのプレッシャーを感じながらも、学力不足に悩んでいました。

そんなある日、ショートフィルムコンテストの案内が舞い込みます。入選者には大学への推薦入学の特典があることを知ったペーは、亡くなった同級生ジョーを題材にした映画を作ることを思いつきます。ジョーは誰にでも分け隔てなく接する友好的な人物でしたが、不慮の事故で亡くなってしまいます。

当初は下心から映画制作を始めたペーでしたが、映画制作の知識は全くありませんでした。さらに、ジョーの親友だったボケという少女が現れ、ペーの嘘を見抜き、映画制作をやめさせようとします。しかし、ジョーの母親の協力を得て、ペーとボケは協力して映画を作る羽目になります。

学校の高性能コンピュータを求めて集まった映画オタクたちの協力を得て、ペーはジョーの遺作となった小説を原作とした映画制作に取り組みます。その小説は、「この宇宙には、様々な分野で活躍する自分が存在する」という内容でした。ペーたちは、ジョーとの思い出を織り交ぜながら、物語を完成させていきます。撮影の合間に、ボケはジョーとの過去を語り、ペーとの距離を縮めていきます。

遊園地でのラストシーンの撮影を目前に、ペーはジョーの隣の席に座っていたオームが長期療養で欠席していたことを知ります。オームの誕生日会に参加したペーは、そこでジョーの遺作に隠された秘密を知ることになります。実は、ジョーの小説はオームが書いた小説のコピーだったのです。ボケはジョーの名誉を守るために、映画制作から降ります。

ペーはオームのために映画を編集しますが、ボケはハードディスクを壊してしまいます。卒業式が近づき、ペーはジョーとの思い出を振り返り、ある決意をします。

卒業式当日、ペーはジョーとの未来を想像した映画を上映します。それは、過去の映像と新たな映像を組み合わせたものでした。その映画は、ジョーの友人たちに感動を与え、ペーは映画制作を通して成長を遂げます。

卒業後、ペーは家業を手伝いながら、映画制作の夢を追いかけます。そして、映画撮影のインターンとして働くことになり、そこでボケと再会します。二人はジョーとの思い出を胸に、新たな一歩を踏み出すのでした。

キャスト

ペー役: アンソニー・ブイセレット
ジョー役: ピシットポン・エクアポンピシット
ボケ役: ティティヤ・チラポーンシルプ
ピン役: タナコーン・ティヤノン
リウ役: ナティチャ・チャンタラワリーレカ
オーム役: インカラット・ダムロンサックン

サウンドトラック

映画を彩る音楽も聴きどころです。

"เพื่อน(ไม่)สนิท(NOT FRIEND)"
"เพลงของเพื่อน" : Retrospect
"GIRL&BOY Feat. Eart Patravee": Whal&Dolph , Earth Patravee Srisuntisuk
"Test me": 4EVE
"1.9 Dimension": Two Million Thanks
"The director & I": Julian Cary
* "Fai-Yen": Youngohm

公開

タイでは2023年10月26日に公開され、その後、ラオス、カンボジア、シンガポール、ベトナム、インドネシア、台湾、香港、そしてNETFLIXでも公開されました。

日本では、2024年3月1日から10日まで開催された第19回大阪アジアン映画祭で「親友かよ」の邦題で上映されました。

「親友かよ」は、友情、夢、そして映画制作を通して成長する若者たちの姿を描いた、感動と笑いが詰まった青春映画です。ぜひご覧ください。

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