親松 (新潟市)

親松（おやまつ）は、新潟県新潟市中央区に属する町字で、郵便番号は950-0952です。この地域は、信濃川の下流、その右岸に形成された自然堤防の上に位置しています。

歴史

親松の歴史は古く、江戸時代に開墾された親松新田の一部に起源を持ちます。この地は、かつて鳥屋野村の枝郷として開発が始まりました。開発時期は永禄元年（1560年）または元和6年（1620年）とされるなど諸説あります。

近代、明治22年（1889年）に市町村合併で鳥屋王村（後に鳥屋野村）の大字となり、大正12年（1923年）頃まで親松新田の名で呼ばれたと記録されています。行政区画は昭和18年（1943年）に新潟市へ編入、平成19年（2007年）の政令指定都市移行で中央区の大字となりました。昭和40年代後半（1960年代後半）からは人口増加が顕著で、宅地開発が進んだことにより、現在も住宅地が多くを占めるエリアです。

地理と施設

地理的には、信濃川沿いの自然堤防という立地が特徴です。また、地域の重要な施設として親松排水機場があります。これは昭和42年（1967年）完成し、鳥屋野潟から信濃川への排水を担う施設です。特に亀田郷の治水対策において中核施設であり、地域の浸水防止に重要な役割を果たしています。

隣接するのは北から東に大島。信濃川を挟み西区山田、親松排水路を挟み江南区太右エ門新田とも接しています。

親松は、古くからの開墾地を起源とし、歴史的な行政変遷を経て、昭和後半からの人口増加と宅地化が進んだ地域です。そして、治水上の重要施設である親松排水機場がその地理的な特徴と深く結びついています。

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