親衛隊名誉指導者

親衛隊名誉指導者（SS-Ehrenführer）

親衛隊名誉指導者とは、ナチス・ドイツの親衛隊全国指導者ハインリヒ・ヒムラーが1933年1月に導入した名誉称号です。この称号は、親衛隊または公共への貢献が認められた人物に授与されました。

概要

名誉指導者の称号は、1933年以降、ナチ党の各組織に存在しました。その目的は、党の支援者や社会的に影響力のある人物に報いることにありました。これらの人々は、ナチ党やその組織に入党することなく、この名誉称号によって遇されました。また、功績のあった党員にも授与されました。

たとえば、ヘルマン・ゲーリングは突撃隊の「フェルトヘルンハレ」連隊の名誉連隊指導者でした。

歴史

親衛隊名誉指導者の称号は、1933年1月1日にルドルフ・ヘスに初めて授与されました。ヘスはこれにより、親衛隊大将の制服を着用することが許可されました。

親衛隊名誉指導者の義務は、特別な機会に親衛隊の制服を着用すること、そして親衛隊全国指導者友の会を通じて親衛隊を財政的に支援することでした。名誉指導者の制服には、通常の隊員が所属部隊のカフタイトル（袖章）を付けるのとは異なり、破線のカフタイトルが付けられました。

この称号は後に、古参の親衛隊員や功績のあった親衛隊員にも授与されるようになりました。国防軍や警察から親衛隊に移籍する際には、元の階級のまま勤務できる SS-Rangführer という制度も存在しました。

親衛隊名誉指導者一覧

以下は、親衛隊名誉指導者の主な人物の一覧です。

親衛隊上級大将

フランツ・クサーヴァー・シュヴァルツ (1938 »Stab RFSS« 所属)
アルベルト・シュペーア (1944年に授与を提示されるも辞退)
ヘルマン・ゲーリング (1945年に提示されるも敗戦のため実行されず)

親衛隊大将

マックス・アマン (1938 »Stab RFSS« 所属)
フィリップ・ボウラー (1938 »Stab RFSS« 所属)
ヴァルター・ブーフ (1938 »Stab RFSS« 所属)
クルト・ダリューゲ (1938 »Stab RFSS« 所属)
リヒャルト・ヴァルター・ダレ (1938 »Stab RFSS« 所属)
アルベルト・フォルスター (1938 »Stab RFSS« 所属)
コンラート・ヘンライン (1938 »Stab RFSS« 所属)
ルドルフ・ヘス (1933年にヒトラーにより親衛隊大将の制服着用の権利を得る)
ヴェルナー・ローレンツ (1938 »Stab RFSS« 所属)
マティアス・ブラウアー (1939: »Stab RFSS« 所属)
ヴァルター・シュミット (1944: »Persönlicher Stab RFSS«)
ジークフリート・タウベルト (1944: »Persönlicher Stab RFSS«)
ウード・フォン・ヴォイルシュ (1935年1月1日 - 1940年4月 »Stab RFSS« 所属)
コンスタンティン・フォン・ノイラート (1938 »Stab RFSS« 所属)

親衛隊中将

ルドルフ・フォン・アルフェンスレーベン (1938 »Stab RFSS« 所属)
ハンス・ヴァインライヒ (1938 »Stab RFSS« 所属)
オットー・ディートリヒ (1938 »Stab RFSS« 所属)
ヴィルヘルム・クーベ (1934 第27SS連隊所属)
ヴィルヘルム・グリム (1938 »Stab RFSS« 所属)
カール・カウフマン (1938 »Stab RFSS« 所属)
フリードリヒ・ヒルデブラント (1938 »Stab RFSS« 所属)
カール・フィーラー (1938 »Stab RFSS« 所属)
ヴィルヘルム・レーパー (1934 第21SS連隊所属)
カール・ヴァール (1938 »Stab RFSS« 所属)
ヴィルヘルム・ムル (1938 »Stab RFSS« 所属)
フリッツ・ザウケル (1938 »Stab RFSS« 所属)
ディートリヒ・クラッゲス (1938 »Stab RFSS« 所属)
レオ・フォン・イェーナ (1938 »Stab RFSS« 所属)
パウル・クレーナー (1938 »Stab RFSS« 所属)
アルフレート・ローデンビューヒャー (1938 »Stab RFSS« 所属)
ヴィルヘルム・フォン・ホルツシューアー男爵 (1938 »Stab RFSS« 所属)
ヴィルヘルム・ケプラー (Stab RFSS)
ヨアヒム・フォン・リッベントロップ (1938 »Stab RFSS« 所属)
マルティン・ボルマン (1938 »Stab RFSS« 所属)
フリードリヒ・ヴェルナー・フォン・デア・シューレンブルク (1938 »Stab RFSS« 所属)
フリッツ・ヴェヒトラー (1938 »Stab RFSS« 所属)
ヨアヒム・アルブレヒト・エッゲリンク (1938 »Stab RFSS« 所属)
エルンスト・ヴィルヘルム・ボーレ (1938 »Stab RFSS« 所属)
ヴィルヘルム・ラインハルト (1938 »Stab RFSS« 所属)
ヨーゼフ・ビュルケル (1938 »Stab RFSS« 所属)
ユリウス・シャウプ (1938 »Stab RFSS« 所属)
ハンス・ハインリヒ・ラマース (1938 »Stab RFSS« 所属)
アルトゥール・ザイス＝インクヴァルト (1938 »Stab RFSS« 所属)

親衛隊少将

ユリウス・シュレック (1937 死後、第1SS連隊「ミュンヘン」所属、その後名誉称号「ユリウス・シュレック」を授与)
エルンスト・フォン・ヴァイツゼッカー男爵 (1938 »Stab RFSS« 所属)
リヒァルト・ヘルマン (1938 »Stab RFSS« 所属)
ヴィルヘルム・ヴェルナー (1938 »Stab RFSS« 所属)
ヘルマン・ハルム (1938 »Stab RFSS« 所属)
カール・ヴァイストール (1938 »Stab RFSS« 所属)

親衛隊上級大佐

ハンス・バウア (1938 »Stab RFSS« 所属)
クルト・シュミット (1934 オーバーアプシュニット「南」所属)
ヴィルヘルム・ドレーアー (1934 第X地区所属)
ハンス・エゴン・エンゲル (1934 第XV地区所属)
ヒルドルフ・フォン・テュンゲン男爵 (1938 第83本隊所属)
ヤーコプ・バッハ (1938 »Stab RFSS« 所属)
ウルリヒ・グラーフ (1938 »Stab RFSS« 所属)
ウルリヒ・グライフェルト (1938 »Stab RFSS« 所属)
ハンス・ヘルヴィヒ (1938 第14本隊所属)
クリスティアン・ヴェーバー (1934 オーバーアプシュニット「南」所属)

親衛隊大佐

フリードリヒ・ヴェーバー (1934 第34SS連隊所属)
ルドルフ・ディールス (1934 オーバーアプシュニット「南」所属)
ヴィルヘルム・レーダー (1934 オーバーアプシュニット「南」所属)
ヨハン・エンゲル (1934 オーバーアプシュニット「東」所属)
リヒァルト・アインシュペナー (1938 第9本隊所属)
ヨハン・マイアー (1938 第1本隊所属)
マックス・フンプス (1938 第79本隊所属)
コンラート・ツァーン (1938 第32本隊所属)
ゲオルク・ハイツ (1938 第62本隊所属)
フリードリヒ・フォン・ライツェンシュタイン男爵 (1938 第34本隊所属)
フリッツ・ハウスマン (1938 第62本隊所属)
リヒァルト・シュヴァルツコップフ (1938 第45本隊所属)
エミール・モーリス (1938 第I地区本部所属)
アルトゥール・フリデリツィ (1938 第69本隊所属)
ヴィリー・シェーン (1938 第7本隊所属)
オスカー・フォス (1938 第6本隊所属)
グスタフ・アドルフ・ミュラー (1938 第35本隊所属)
ユリウス・ラサク (1938 第68本隊所属)
ノルベルト・シャルフ (1938 第5本隊所属)
マルティン・トーンデック (1938 »Stab RFSS« 所属)
ヘルマン・ヘルテル (1938 »Stab RFSS« 所属)
ヴィルヘルム・ディトイェン (1938 »Stab RFSS« 所属)
ハンス・フォン・ウスラー (1938 »Stab RFSS« 所属)

関連項目

ハインリヒ・ヒムラー
国家社会主義ドイツ労働者党
親衛隊 (ナチス)
親衛隊全国指導者
名誉連隊長

外部リンク

* Dienstalterslisten der Schutzstaffel der NSDAP - ウェイバックマシン（2001年12月21日アーカイブ分）

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