角屋堅次郎

角屋堅次郎の生涯と業績

角屋堅次郎（かどや けんじろう、1917年3月15日 - 2017年4月7日）は、日本の農林技官、労働運動家、そして政治家として広く知られています。三重県度会郡豊浜村（現在の伊勢市豊浜）に生まれた彼は、宇治山田中学を卒業した後、三重高等農林学校の農業土木学科で学びました。その後、満洲大同学院を修了し、初期のキャリアを満洲国開拓総局でスタートさせました。

第二次世界大戦では陸軍中尉として従軍し、戦後は日本の農林省に勤務し、農林技官として新しい農業政策の形成に貢献しました。彼はまた、全農林中央執行委員長や日本社会党三重県本部委員長としても活躍し、農業労働者の権利を守るために働きました。

1955年、角屋は左派社会党から衆議院議員に立候補しましたが、この時は惜しくも落選しました。しかし、1958年には再度挑戦し、旧三重2区から日本社会党に統一された候補として見事当選を果たします。以降、彼は連続11回にわたり当選し、30年以上にわたって衆議院議員を務めることになります。

彼の政治キャリアでは、日本社会党内での重要な役職を数多く歴任しました。国会対策副委員長や選挙対策委員長、また農林水産部会長や水産政策委員長などを経て、特に環境問題に取り組むことが際立っていました。衆議院の公害対策並びに環境保全特別委員長に就任し、彼は農業と環境保護の両立を目指して尽力しました。このような努力により、彼は衆議院から長年の勤続を評価され、表彰を受けました。

1990年には政界から引退し、その後の生活は穏やかなものでしたが、彼は94歳でこの世を去りました。彼の死因は老衰と腎不全でした。生涯を通じて角屋は農業政策や環境保全に関心を抱き続け、その影響力を示しました。彼の業績は後の世代へと引き継がれています。

また、彼は1989年に勲一等旭日大綬章を受章し、その功績が認められました。さらに、日中国会議員書画展に書画を提供するなど、文化交流にも積極的に参加していました。彼の人生は、政治家としての誠実な活動や、農業振興に対する強い情熱を示しており、その影響は今なお感じられることでしょう。彼が日本の社会に貢献した姿勢は、今の政治家にも大いに参考にされるべきです。

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