誘導車

誘導車とは

誘導車とは、車両制限令で定められた制限値を超える特殊車両が公道を通行する際に、特殊車両通行許可や警察署許可の取得条件として必要となる、当該車両を誘導するための車両です。

概要

例えば、極めて大型の超高圧幹線用変圧器や橋脚、鉄道車両など、高さ3.8m、幅2.5m、長さ12.0mを超える貨物を運搬する特殊トレーラーや、25t吊り以上のラフテレーンクレーン、オールテレーンクレーンなどが公道を通行する場合、特殊車両を先導する先導車と、後方を警戒する後方警戒車の配置が義務付けられます。

誘導車は、軽自動車や普通自動車をベースに、乗用車、バン、ライトバン、トラックなどの一般的な市販車が用いられます。これらの車両に、緑色回転灯、業務無線、反射板などを装備し、「特殊車両誘導中」といった目立つ表示を貼付することで、誘導車であることを明確に示すことが望ましいとされています。ただし、法整備が遅れているため、誘導車の装備に関する明確な規定は現状ではありません。

警察署許可による走行ルートや走行時間の指定がある場合もあります。これは、渋滞の原因となることを避けるため、深夜帯のみの通行を命じたり、積み荷や走行ルートによっては振動を避けるため、徐行（40km/h程度）での通行を許可条件とするケースなどが存在します。

緑色回転灯について

緑色回転灯の点灯は、法律上、運送事業者が自社の特殊車両を誘導する場合にのみ許可されています。一般業者（特殊車両を持たない委託を受けた運送業者など）が特殊車両を誘導する場合は、原則として回転灯を点灯することはできません。また、特殊車両を保有する業者所有の誘導車であっても、車検証に記載されている特殊車両の誘導を行う場合に限定され、例えば車両の回送など、それ以外の目的で回転灯を点灯することは認められていません。

まとめ

誘導車は、特殊車両の安全な通行を確保するために重要な役割を担っています。適切な装備と法規制の遵守によって、安全な輸送を実現することが求められます。

関連項目

特殊車両
特殊車両通行許可
保安基準の緩和
赤旗法

外部リンク

通行の許可 | 道路 | 国土交通省 関東地方整備局
一般社団法人誘導車協会

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