読売新聞ビル

読売新聞ビルについて

読売新聞ビル（よみうりしんぶんビル）は、東京都千代田区大手町に位置するオフィスビルです。このビルは、読売新聞グループ本社や読売新聞東京本社が入居する施設であり、また劇場型ホールも併設されています。建物の高さは200メートルで、大手町地区においては、2021年に完成した常磐橋タワーの212メートルに次ぐ高さを誇ります。

このビルは、初代読売新聞社屋の敷地に新たに建設された二代目の社屋です。毎年正月に行われる東京箱根間往復大学駅伝競走のスタート地点にもなっており、歴代の総合優勝校名が刻まれたレリーフも備えています。

建築概要

読売新聞グループ本社は、2010年に老朽化した大手町社屋を建て替えることを発表しました。新社屋の設計は日建設計が担当し、施工は清水建設が行いました。2011年8月に着工し、2013年11月に完成、翌年の2014年1月6日にオープンしました。新しい社屋が完成するまでの間は、東銀座にあった日産自動車旧社屋に仮オフィスを設置していました。

ビル内は、開放的なオフィス空間が広がっており、低層部には薬局や保育施設、多目的ホール、診療所などが設置されています。メディア関連部門は8階に、新聞編集部門は9階から11階に配置されています。また、12階から33階には読売新聞グループ本社と中央公論新社、読売巨人軍のオフィスがあります。19階から24階はテナントフロアとなっており、さまざまなビジネスが展開されています。低層部分の屋上には美しい庭園も整備されており、訪れる人々がリラックスできるスペースを提供しています。

また、このビルは非常用発電機を2台備えており、最大1,060人の帰宅困難者を一時的に受け入れることのできるスペースを確保しています。エントランスには、日本テレビに貸し出されていた横山大観の「霊峰富士」が展示されており、6階にあるよみうり大手町ホールではコンサートや演劇、講演会など多様なイベントが開催されています。

入居企業と施設

読売新聞ビルには、以下のような施設と企業が入居しています。

• - 読売新聞グループ本社
• - 読売新聞東京本社
• - 中央公論新社
• - 読売巨人軍 球団事務所
• - よみうり大手町ホール
• - よみうりギャラリー
• - 読売クリニック
• - よみうりショップ
• - よみかきの森保育園

これらの施設は、ビルの機能性を高め、地域のコミュニティとのつながりを深める役割も果たしています。

初代大手町社屋

読売新聞本社の前身となる社屋は、1877年から1923年まで銀座一丁目、1923年から1971年まで銀座三丁目に存在しました。しかし業務の拡大に伴い、スペースが不足していました。そのため、1961年に新たな用地を求め、1969年に大手町社屋の建設が正式に決定されました。

1971年に竣工した初代大手町社屋は地下5階、地上10階建てで、印刷工場も設けられました。地下のスペースには多様な機能が詰め込まれ、読売新聞の発展に寄与しました。初代の社屋は歴史的な重要性もあり、昭和天皇と香淳皇后が訪問したこともある場所です。

このように、読売新聞ビルは単なるオフィスビルではなく、文化と歴史を内包した重要な施設として役立っています。

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