ジョニー・ロッズ

ジョニー・ロッズ：プロレス界の影の功労者

ジョニー・ロッズ（本名：ジョニー・ロドリゲス、1938年5月16日-）は、アメリカ合衆国、特にニューヨークのプロレスシーンで活躍した伝説的なレスラーである。プエルトリコ系アメリカ人である彼は、華々しいスター選手としてのキャリアというよりは、むしろその裏で多くのスターを支えた存在として知られている。

華麗なる下積み時代と数々のタイトル獲得

ブルックリンのYMCAでレスリングの基礎を築いたロッズは、1964年にプロレスラーとしてデビュー。その後長きに渡り、WWWF（後のWWF）を主戦場に活躍した。リングネームは「The Unpredictable」ジョニー・ロッズとして知られ、多くの試合でヒールのジョバー、つまりスター選手の引き立て役を務めた。しかし、その卓越したレスリングテクニックと巧みなヒール役は、多くの観客を魅了し、彼の存在感を際立たせた。

WWFでの活動以外にも、ロッズはNWAロサンゼルス地区では「Arabian Wildman」ジャバ・ルークというアラブ人ギミックを演じ、1976年に行われたアニュアル・バトルロイヤルで見事に優勝。アンドレ・ザ・ジャイアント、パット・パターソン、アーニー・ラッドなどそうそうたるレスラーたちを抑えての勝利は、彼の高い実力を証明した。

さらに、カナダのモントリオールでは、エドワード・カーペンティアからカナディアン・インターナショナル・ヘビー級王座を奪取するなど、世界各地で活躍。1979年には、MSG定期戦で藤波辰巳のWWFジュニアヘビー級王座に挑戦するなど、大きな舞台で活躍した。また、プエルトリコのWWCでは、スーパー・メディコ2号として、カルロス・ホセ・エストラーダ（スーパー・メディコ1号）とタッグを組み、WWC世界タッグ王座を獲得するなど、輝かしい実績を残した。これは、ロッズとエストラーダが実の兄弟であるという事実と相まって、さらに大きな意味を持つものとなった。

トレーナーとしての貢献：多くのスターレスラーを育成

1980年代半ばにWWFでの現役生活を終えた後、ロッズはブルックリンのグリーソンズ・ジムでトレーナーとして第二の人生を歩み始めた。現役時代にもS・D・ジョーンズなどの指導を行っていた彼は、数々のスターレスラーを育成したことで知られる。

彼の教え子には、チーム3D（ブラザー・レイ＆ブラザー・デボン）、タズ、トミー・ドリーマー、ビッグ・ヴィトー、ジェイソン・ザ・テリブルなど、多くの有名レスラーの名前が挙げられる。彼らが現在のプロレス界で活躍する姿は、ロッズの指導の賜物と言えるだろう。

プロレス界への貢献と永遠の功績

1996年、プロレス界への多大な貢献が認められ、WWE殿堂入りを果たす。アーノルド・スコーランによって殿堂入りを祝われ、その功績は広く称賛された。2007年には、弟子であるチーム3DのセコンドとしてTNAに登場するなど、現役時代と同様にプロレス界に多大なる影響を与え続けた。

ジョニー・ロッズは、華やかなスター選手としてのキャリアだけでなく、影で多くのスターを支え、育成した偉大な人物である。彼の功績は、これからもプロレス界の歴史に刻み込まれ続けるだろう。

獲得タイトル

WWE
WWF殿堂：1996年度
WWC
WWC世界タッグ王座：1回（w/ スーパー・メディコ1号）
Lutte Internationale
カナディアン・インターナショナル・ヘビー級王座：1回

育成選手 (一部)

S・D・ジョーンズ
ダミアン・デメント
ジェイソン・ナイト
ザ・ヘッドハンターズ
タズ
トミー・ドリーマー
ビッグ・ヴィトー
ジェイソン・ザ・テリブル
ビル・デモット
ビッグ・ディック・ダッドリー
ババ・レイ・ダッドリー
ディーボン・ダッドリー
マット・ストライカー
ヒマラヤン・タイガー
ケビン・マシューズ
ビル・モリッシー

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