谷田勇

谷田勇の生涯

谷田勇（たにだ いさむ）は、1894年（明治27年）12月14日に生まれ、1992年（平成4年）1月26日に没した、日本の陸軍軍人です。最終階級は陸軍中将。

生い立ちと初期の軍歴

谷田勇は、徳島県を本籍とし、東京府で陸軍中将の谷田文衛の次男として誕生しました。幼少期から学習院で学び、その後、広島陸軍地方幼年学校、中央幼年学校を経て、1915年（大正4年）5月に陸軍士官学校（27期）を卒業しました。同年12月には工兵少尉に任官し、近衛工兵大隊に配属されました。

1918年（大正7年）11月には、陸軍砲工学校高等科（24期）を優秀な成績で卒業。電信第1連隊などを経て、1924年（大正13年）11月には陸軍大学校（36期）を卒業しました。

軍の中枢での活躍

1925年（大正14年）12月、谷田は参謀本部付となり、参謀本部員や第3師団参謀を歴任しました。1930年（昭和5年）8月には工兵少佐に昇進し、陸軍大学校の教官に就任しました。その後、1934年（昭和9年）8月に工兵中佐に進級。

1936年（昭和11年）3月には、第8師団参謀に就任し、工兵監部員、陸軍工兵学校教官、第10軍参謀などを務め、1937年（昭和12年）11月に工兵大佐に昇進しました。日中戦争にも出征し、1938年（昭和13年）2月には中支那派遣軍参謀（兵站監部参謀長）、第38師団参謀長を歴任。1940年（昭和15年）12月には陸軍少将に進級し、陸軍技術本部付となりました。

太平洋戦争と終戦

1941年（昭和16年）6月、谷田は技術本部第2部長に就任。同年7月には第2工兵隊司令官として満州へ赴任しました。防衛総司令部付を経て、1943年（昭和18年）5月には第8方面軍通信隊司令官に発令され、太平洋戦争に出征しました。

1944年（昭和19年）6月、陸軍中将に進級。ラバウルで終戦を迎えました。1946年（昭和21年）11月に復員。

戦後

1948年（昭和23年）1月31日、谷田は公職追放の仮指定を受けました。

著作

谷田勇は、『竜虎の争い：日本陸軍派閥抗争史』（紀尾井書房、1984年）を著しています。

参考資料

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年
* 外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年

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