貝塚駅 (大阪府)

貝塚駅：南海本線と水間線の交差する要衝

大阪府貝塚市に位置する貝塚駅は、南海電気鉄道南海本線と水間鉄道水間線の2路線が乗り入れる重要な交通拠点です。かつては貨物輸送も盛んで、南海電気鉄道と水間鉄道間の貨物引渡し線も存在していましたが、現在は撤去され、その跡地は駐車場などに転用されています。

歴史を刻む駅舎

貝塚駅の開業は1897年（明治30年）にまで遡ります。南海鉄道（現在の南海本線）の堺駅～泉佐野駅間の開通と同時に開業しました。その後、1933年（昭和8年）には水間鉄道が貨物駅として貝塚駅を開設、1934年（昭和9年）には旅客営業を開始しました。

南海本線の貝塚駅は、歴史の中で何度か運営会社が変わりましたが、1947年（昭和22年）からは南海電気鉄道が運営しています。1990年（平成2年）には駅舎が橋上化され、南海と水間鉄道の改札が分離されました。近年では、2012年（平成24年）に南海電鉄の駅ナンバリング制度が導入され、NK26番が割り当てられています。鉄道唱歌第5集にも貝塚駅が登場するなど、歴史と文化を感じさせる駅です。

駅の構造と設備

南海電気鉄道の貝塚駅は、島式2面4線のホームを持つ地上駅で、橋上駅舎を備えています。8両編成の列車に対応できるホーム有効長を有し、和歌山市駅寄りに上下線間の渡り線が設置されています。この渡り線は主に回送列車や臨時列車の折り返しに利用されています。

バリアフリー化も進められており、エレベーターが設置されています。また、発車標はフルカラーLED式に更新され、利用者の利便性向上に努めています。トイレも設置されています。ホームの内側2・3番線が本線、外側1・4番線が待避線として使用されています。

水間鉄道の貝塚駅は、頭端式1面2線のホームを持つ地上駅です。2009年6月1日のPiTaPa対応・全車ワンマン化に伴い、自動改札機がICカード専用乗車リーダー・タッチパネル付降車用運賃箱に更新され、全てのドアが開くようになりました。

利用状況と周辺環境

貝塚駅は、貝塚市の代表駅として、多くの利用客で賑わっています。2019年度の1日平均乗降人員は、南海本線で約2万人、水間鉄道で約4500人でした。

駅周辺には、西側に寺内町地区、東側に旧村（麻生郷）地区が広がっています。それぞれの地区では、毎年夏には太鼓台祭、秋にはだんじり祭が開催され、地域住民の活気を感じることができます。

駅西側には貝塚中央商店街が発展し、駅東側にはバスターミナル、駐輪場を備えた建物があります。その他、貝塚郵便局、貝塚警察署、日本年金機構貝塚年金事務所なども駅周辺に立地しています。

アクセスと路線情報

南海本線では、特急は通過しますが、急行、区間急行、準急、普通列車が停車します。岸和田駅、泉佐野駅、蛸地蔵駅、二色浜駅などが隣の駅となります。水間鉄道水間線では、貝塚市役所前駅が隣の駅です。

駅東口のバスターミナルからは、水間鉄道の路線バスや、貝塚市のコミュニティバス「は〜もに〜ばす」が発着しています。様々な方面へのアクセスが可能となっています。

貝塚駅は、歴史と活気に満ちた、貝塚市の重要な交通拠点です。今後も地域住民の生活を支える重要な役割を果たしていくことでしょう。

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