貞聖王后

貞聖王后 徐氏（Queen Jeongseong）

貞聖王后徐氏は、李氏朝鮮第21代王である英祖の正室として知られ、その温厚で寛大な性格が多くの人々に愛されました。彼女の生涯には、歴史的な背景や家族関係が深く関わっています。

生い立ちと婚礼

この王妃は、1693年1月12日に達城府院君徐宗悌と岑城府夫人李氏の間に生まれました。1704年に延礽君との婚礼が行われ、彼女はこの時、達城府夫人として封じられました。こうして徐氏は王家に足を踏み入れることになります。

王妃としての人生

1721年にはその夫が王世弟に冊封されると、彼女は王世弟嬪として新たな役割を果たしました。1724年には延礽君が即位し、名実ともに王妃となります。しかし、彼女には自分の子供はなく、英祖の後宮にいる暎嬪李氏から生まれた息子、荘献世子を自らの子のように可愛がりました。

貞聖王后の性格

貞聖王后は、温和で心の広い性格が特長でした。この性格は、彼女が王妃としての地位を持ちながらも、後宮の仲間たちとの良好な関係を築く上で重要な要素となったと考えられています。彼女の寛大さは、後宮における調和を保つ助けとなったとされています。

最期と葬儀

1757年4月3日、彼女は昌徳宮大造殿にて64歳で亡くなりました。貞聖王后の遺体は弘陵に埋葬され、彼女の功績と存在は今なお心に刻まれています。

家族の背景

貞聖王后の家族は歴史的にも重要な役割を果たしました。 父の徐宗悌は領議政を追贈され、母の牛峰李氏もまたその家系に名を残します。彼女の兄、徐命伯も吏曹判書を追贈されています。親戚の中には辛壬士禍によって処刑された甥、徐徳修がいます。このように、貞聖王后の家族には名立たる者たちが多く存在し、彼女の背景を色濃く形成していたと言えるでしょう。

映像作品における表現

貞聖王后の生涯は多くの映像作品にも取り上げられています。2014年の映画『尚衣院 -サンイウォン-』ではパク・シネが、2015年の『王の運命 -歴史を変えた八日間-』ではパク・ミョンシンが彼女の役を演じました。また、テレビドラマ『大王の道』（MBC, 1998年、ムン・イェジ）や『トンイ』（MBC, 2010年、チョン・モレ）、『仮面の王 イ・ソン』（MBC, 2017年、キム・ソンギョン）、『ヘチ 王座への道』（SBS, 2019年、チェ・スイム）など、様々なジャンルで彼女が描かれています。

貞聖王后徐氏は李氏朝鮮の歴史の中で、温かい人柄と家族への愛情で多くの人々に影響を与え、今でもその偉大な足跡を感じることができます。

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