貴広旅客専用線

貴広旅客専用線（きこうりょかくせんようせん）

貴広旅客専用線は、中国の貴州省貴陽市から広西チワン族自治区の桂林を経由し、広東省広州市を結ぶ高速鉄道路線であり、別名「貴広高速鉄道」とも呼ばれています。

概要

この路線は全長857kmに及び、貴州省内が301km、広西チワン族自治区内が348.5km、広東省内が207.5kmとなっています。2008年10月13日に着工し、総工費858億元をかけて建設され、2014年12月26日に開通しました。

貴広旅客専用線は、貴陽と広州間をほぼ直線で結び、貴陽、成都、重慶、昆明といった都市と広州間の移動時間を大幅に短縮しました。開通前は、貴陽から広州へ向かうには、湖南省株洲を経由する北側の迂回路、または黔桂線、湘桂線などを利用する南側の迂回路を通る必要がありました。そのため、この路線の開通は、地域間の移動を効率化し、経済発展に大きく貢献しました。

歴史

2007年5月18日：国家発展改革委員会が貴広線の建設を承認。
2008年10月13日：貴広線が正式に着工。当初は旅客列車100往復/日と貨物輸送2500万トン/年を計画。
2010年4月：貴広線を旅客専用線とし、将来的に旅客列車を1日147～152往復させる計画に変更。貨物輸送関連の整備は中止。
2014年7月31日：貴州省から広西チワン族自治区までの区間が完成。
2014年12月26日：南広線と同時に開通。D211次列車が貴陽駅と広州南駅間を4時間9分で運行開始。ただし、開通当初は桂林西駅、五通駅、陽朔駅、仏山西駅は未開業。
2015年9月20日：竜里北駅～貴陽東駅間が開業。従来の貴陽北駅～貴陽駅～竜里北駅のルートから、貴陽北駅～貴陽東駅～竜洞堡駅～竜里北駅の新ルートに移行。
2016年1月10日：桂林西駅が開業。
2016年1月24日：陽朔駅が開業。
* 2022年6月4日：榕江駅付近で土石流が発生。線路に流入した土砂に列車が衝突し、運転手が死亡、乗員乗客8名が負傷。



この路線は、中国の南西部地域における重要な交通インフラとして、地域間の交流と発展を促進する上で重要な役割を果たしています。

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