貴陽市

貴陽市：歴史と自然が織りなす貴州省の省都

貴陽市は、中華人民共和国貴州省の省都であり、省の中央部に位置しています。古くは少数民族が割拠した地であり、豊かな自然に恵まれた高原都市として知られています。市内に森林が多いことから「林城」という別名を持ち、その名の通り、緑豊かな景観が広がっています。市名は貴山の南に位置することに由来します。

歴史

貴陽市の歴史は古く、戦国時代には夜郎国の地でした。唐代には烏江以南の地域に羈縻州が設置され、市域は矩州に属しました。宋代になると貴州と改称され、元代には八番順元宣慰司都元帥府が貴陽に設置され、貴州と呼ばれるようになりました。明代には貴州等処承宣布政使司が設置され、省級行政単位が成立しました。1569年（隆慶3年）に程番府が貴陽府と改称され、貴陽の行政区画名称が使用されるようになりました。

清代には貴州巡撫が貴陽に駐留し、貴陽府が設置されました。中華民国が成立すると1914年（民国3年）に貴陽府が廃止され貴陽市が成立しました。1949年11月5日に共産党軍が貴陽市に入城し、貴陽市人民政府が成立しました。その後、行政区画の変遷を経て、現在の貴陽市に至っています。

地理

貴陽市は貴州省の中央部に位置し、東及び南は黔南プイ族ミャオ族自治州、西は安順市、北は畢節市・遵義市に接しています。標高約1,100mの高原に位置しており、年間を通して過ごしやすい気候です。1月の平均気温は5.5度、7月の平均気温は24.4度、年平均気温は15.7度と、四季の変化が穏やかです。年間降水量は1117.7mmで、温暖湿潤気候（Cfa）と温帯夏[[雨気候]]（Cwa）の境界に当たります。

行政区画

貴陽市は、6つの市轄区、1つの県級市、3つの県を管轄しています。

市轄区：南明区、雲岩区、花渓区、烏当区、白雲区、観山湖区
県級市：清鎮市
県：開陽県、息烽県、修文県

経済

1992年に貴州省内唯一の貴陽ハイテク産業開発区が成立し、2000年に再編が行われて、新天ハイテク産業パークと金陽科学技術産業パークが新設されました。近年は、ハイテク産業を中心に経済発展が著しく、2004年の全市生産総額（GDP）は対前年比13.8%増の438.5億人民元でした。

交通

貴陽市は、航空、鉄道、道路などの交通インフラが整備されています。

航空：貴陽龍洞堡国際空港
鉄道：貴陽駅、貴陽北駅、貴陽東駅
軌道交通：貴陽軌道交通1号線、2号線、3号線
道路：滬昆高速道路、銀百高速道路、蘭海高速道路など

姉妹都市

貴陽市は、以下の都市と姉妹都市提携を結んでいます。

恵庭市（日本）
パーマストンノース（ニュージーランド）
フォートワース（アメリカ合衆国）
* ミーズ県（アイルランド共和国）

貴陽市は、豊かな自然と歴史、そして経済発展が調和した魅力的な都市です。近年は観光地としても注目を集めており、多くの人々がその魅力を求めて訪れています。

もう一度検索