赤城神社 (新宿区)

赤城神社

赤城神社は、東京都新宿区赤城元町に位置する神社です。その歴史は古く、創建は鎌倉時代に遡るとされています。かつては赤城大明神や赤城明神社と呼ばれていました。

祭神

主祭神は岩筒雄命（いわつつおのみこと）で、火の神である迦具土神から生まれたとされ、経津主神の親神にあたります。相殿には赤城姫命（あかぎひめのみこと）が祀られています。赤城姫命は、神社を創建した大胡氏の息女であるという説や、別当寺であった東覚寺の本地仏であったという説があります。

由緒

神社の創建は、鎌倉時代の正安2年（1300年）に、上野国赤城山の麓から牛込に移住した大胡彦太郎重治によって、牛込早稲田の田島村に創建されたと伝えられています。その後、文安元年（1444年）には大般若経が奉納されました。

寛正元年（1460年）には、江戸城を築城した太田道灌によって牛込台に移され、弘治元年（1555年）には大胡宮内少輔によって現在の場所に移されました。江戸時代には、徳川幕府によって江戸大社の一つとされ、牛込の鎮守として広く信仰を集めました。

『江戸名所図会』には「赤城明神社」として紹介されており、大胡重泰によって創建されたことや、牛込の鎮守であり、別当寺が天台宗の東覚寺であることが記されています。

歴史

年表

正安2年（1300年）：大胡彦太郎重治が上野国赤城神社から勧請し、牛込早稲田の田島村に創建。
寛正元年（1460年）：太田道灌により牛込台に遷座。
弘治元年（1555年）：大胡宮内少輔により現在地に遷座。
天和3年（1683年）：江戸幕府により江戸大社に列せられる。
天保13年（1842年）：火災により社殿が全焼。後に再建。
明治元年（1868年）：明治維新に際し、赤城神社と改称。
明治6年（1873年）：郷社に列せられる。
明治9年（1876年）：横寺町の北野神社（朝日天満宮）を境内社として遷座。
昭和20年（1945年）：太平洋戦争の戦災により社殿が全焼。
昭和26年（1951年）：本殿を再建。
昭和34年（1959年）：拝殿・幣殿を再建。
昭和37年（1962年）：境内社の出世稲荷神社社殿を再建。
平成17年（2005年）：戦災で焼失した境内社の北野神社を、蛍雪天神として再興。
平成20年（2008年）：境内に隣接していた私立赤城幼稚園が閉園。
平成22年（2010年）：「赤城神社 再生プロジェクト」に伴う建て替えが完了。
平成23年（2011年）：2011年度グッドデザイン賞（ビジネスソリューションのデザイン）を受賞。

再生プロジェクト

平成21年（2009年）から22年にかけて、「赤城神社 再生プロジェクト」と称する大規模な工事が行われました。このプロジェクトでは、老朽化した社殿全体を建て替えるとともに、少子化などの理由で閉園した隣接の私立赤城幼稚園の跡地を再開発することが目的でした。

資金面では、三井不動産レジデンシャルが約70年の定期借地権を設定して神社から土地を借り、神社の建て替えと同時に敷地内に分譲マンションを建設するという画期的な手法が採用されました。マンションの建物内にはホールやギャラリーなどの施設が併設され、地代や賃貸収入が神社の運営に充てられる計画となっています。また、借地権の期限が来ればマンションは解体され、土地は神社の杜に戻される予定です。

デザイン監修は、地元神楽坂在住で同神社の氏子でもある建築家の隈研吾氏が担当しました。マンション内外にも神社と調和する意匠が施され、境内の既存樹木についても一部保存・活用が図られました。このプロジェクトは、2011年度グッドデザイン賞を住宅部門とビジネスソリューション部門の両方で受賞しました。

この改築に伴い、境内の複数本の神木や大山巌元帥の昭忠碑（日露戦役を記念して明治39年に建立）が撤去されました。

境内社

出世稲荷神社：祭神は宇迦御魂命、保食命。牛込赤城元町の鎮守。
蛍雪天神：祭神は菅原大神。戦災で焼失した北野神社を、旺文社の寄付により再興したもの。『螢雪時代』に由来し、受験生の合格を祈願する。

氏子地域

（詳細な氏子地域は情報が不足しているため、割愛します）

交通アクセス

東京メトロ東西線 神楽坂駅 1b出口より徒歩1分
都営大江戸線 牛込神楽坂駅 A2・A3出口より徒歩6分
東京メトロ有楽町線 江戸川橋駅 A4出口より徒歩7分
JR中央・総武線他 飯田橋駅 B3・C1出口より徒歩9分

脚注

注釈

（注釈の情報は入力データにないため、割愛します）

出典

（出典の情報は入力データにないため、割愛します）

参考文献

東京都新宿区教育委員会 編『新宿区文化財総合調査報告書2』東京都新宿区教育委員会、1976年。
新宿歴史博物館編集『江戸名所図会でたどる 新宿名所めぐり』(財)新宿区生涯学習財団 2000年
“赤城神社【赤城さん】”. 東京都神社庁. 2020年6月10日閲覧。

関連文献

東京市牛込区 編「赤城神社」『牛込區史』東京市牛込区、1927年、547頁。NDLJP:1208578/381。

関連項目

（関連項目は入力データにないため、割愛します）

外部リンク

赤城神社（神社公式サイト）
グッドデザイン賞公式サイト'>赤城神社・パークコート神楽坂（グッドデザイン賞公式サイト）

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