赤川蓮

赤川 蓮（あかがわ れん）

1958年11月26日、徳島県に生まれる。日本の俳優。

仲代達矢が主宰する俳優養成所、無名塾の九期生として俳優の道を歩み始める。ここで培った確かな演技力と表現力は、その後の多岐にわたる活動の基盤となっている。身長176cm、体重65kg。特技にはキックボクシング、空手、殺陣、居合い、抜刀といった武術・格闘技に秀でており、これらの能力は特に時代劇やアクションを含む作品で存分に活かされている。

俳優としての活動

俳優としてのキャリアは、まず無名塾での研鑽、そして同塾の公演参加から始まった。主要な無名塾公演としては、『どん底』、『ルパン』、『シラノドベルジェラック』、『リチャード三世』など、文学作品や古典を題材にした重厚な作品に出演し、舞台俳優としての実力を磨いた。また、オペラの世界にも活動の場を広げ、世界初演オペラ「女王卑弥呼」では、東京国際フォーラム ホールCでの公演において、演技指導とウカシの密偵役を兼任し、その多様な才能を示した。

映像作品においても精力的に活動しており、映画、テレビドラマで数多くの役を演じている。

映画では、東宝作品「誘拐」での刑事役や、「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」（2003年）での特自幕僚副長役など、様々なジャンルの作品に出演。また、短編映画「市蔵」では、企画、脚本、主演という三役を務め、俳優以外の創作活動にも意欲を見せた。夕張映画祭に出品された鎌倉映画塾の作品「子規幻想」でも主演を務めるなど、意欲的な映画製作にも関わっている。

テレビドラマへの出演も多数に上る。NHKドラマスペシャル「荒木又右衛門」での市蔵役をはじめ、読売テレビ「奇跡の人」、テレビ朝日「暴れん坊将軍」「土曜ワイド劇場」シリーズ、TBS「水戸黄門」「月曜ドラマスペシャル」、日本テレビ「火曜サスペンス劇場」、フジテレビ「金曜エンタテイメント」シリーズ、テレビ東京「水曜ミステリー9」など、主要なテレビ局の様々な枠で活躍。時代劇から現代劇、サスペンスに至るまで、幅広い役柄を自然体で演じ分け、視聴者に強い印象を残している。「女ざかり!!区役所の名探偵」シリーズでの大久保刑事役や、「鉄道捜査官10」での加倉井 肇役など、刑事や事件関係者といった役柄も多い。

俳優業の枠にとどまらず、メディアを横断した活動も展開している。BSフジの旅番組「名作を旅してみれば『破獄』」（2013年）ではナビゲーターを務め、作品の世界観を案内した。また、企業のCMやPVにも多数出演。近年では京葉銀行のブランドキャラクターとして、伊能忠敬役でテレビCMやラジオCM、店頭ポスターに起用され、ナレーションも担当（2021年〜2024年）。HONDA CB1100のメインキャラクター（2010年）、Peugeot SUV 3008のWeb CMでの父親役（2017年）など、親しみやすい役から存在感のある役まで幅広く演じている。

新たな分野への挑戦

俳優として第一線で活躍する傍ら、近年は映像作品の企画、制作、演出、プロデュースといった、裏方としての活動にも積極的に取り組んでいる。特にショートムービーなどの分野で新たな表現を追求しており、俳優としての経験を活かした独自の視点での作品づくりを行っている。GOLDWIN MOTORCYCLEのPVでは、制作協力を担うと共にメインモデルとしても出演するなど、プレイヤーとクリエイターの両面で才能を発揮している。

現在はOffice RED RIVERに所属。長年にわたり積み重ねてきた俳優としての経験と、映像クリエイターとしての新たな挑戦を融合させ、今後も多方面での活躍が期待される俳優である。

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