赦しのちから

映画『赦しのちから』の紹介

『赦しのちから』（原題: Overcomer）は、2019年にアメリカで公開された感動的なドラマ映画です。監督を務め、主演も果たしたのはアレックス・ケンドリックで、本作のタイトルは新約聖書からインスパイアを受けています。特に、ヨハネの手紙一の第5章に関わるところから名付けられた作品です。

あらすじ

物語の中心にいるのはジョン・ハリソンです。彼は以前、高校のバスケットボール部のコーチをしていましたが、町の経済の衰退に伴い、バスケットボール部は活動を続けることができなくなります。困って、新たにクロスカントリー部のコーチに転身することになりますが、集まったのはわずか1人の選手、ハンナだけでした。

ハンナは喘息を抱えているにもかかわらず、彼女は練習に励む姿勢を見せています。その姿勢に触発されたジョンは、彼女を指導しつつ自らの生きる目的を再発見していく様子が描かれます。この物語は、実際にケンドリック監督が2011年に参加したクロスカントリーのイベントからインスパイアを受けたものとされています。

キャストと制作

映画にはアレックス・ケンドリックをはじめ、多くの実力派俳優が名を連ねています。エイミー・ハリソン役にはシャリ・リグビー、ハンナ・スコット役にはアリン・ライト＝トンプソン、その他にも多彩なキャラクターが登場します。また、2018年7月にはジョージア州コロンバスで主要な撮影が始まり、本作は前作『祈りのちから』から製作費が増加しました。これは、撮影に『アベンジャーズ』と同じカメラが使用されるなど、高い技術が投入されたからです。

音楽と配信

映画のサウンドトラックは2019年8月3日にリリースされました。ローレン・デイグルが歌う主題歌『You Say』が特に話題で、クリスチャン・ミュージック部門で62週間連続1位の記録を樹立しました。

日本では当初2020年5月8日に公開される予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で公開が延期され、最終的に2020年6月19日に公開されることになりました。

マーケティングと興行成績

公開に先立ち、さまざまなマーケティングが行われ、2018年にティーザー・トレイラーやオフィシャル・トレイラーが発表されました。本作は競合作品と同時に公開され、初週の興行収入は当初の予想を上回る結果を出しました。全米1723館で公開され、初週末の興行収入は814万ドルに達し、週末興行収入ランキングで3位に入る快挙を成し遂げました。

評価

本作に対する批評家の評価は賛否が分かれています。映画批評サイトのRotten Tomatoesでは批評家支持率が50%と中立的な数値となっており、Metacriticでは加重平均が17/100という結果です。しかし、観客からは高い評価を得ており、CinemaScoreでは最高ランクのA+を得るなど、多くの人々に感動を与えた作品であることは間違いありません。

ケンドリック監督は、映画を観たことで新たにキリスト教に入信した人々が多いと主張しています。信仰や人間の成長を描いた本作は、視聴者に深いメッセージを伝えています。

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