超巨大ゾイド

超巨大ゾイドは、タカラトミー（旧トミー）から発売されている『ゾイド』シリーズに登場する、規格外の大きさを誇る兵器群です。大型ゾイドや巨大ゾイドとの明確な区別は難しいものの、本稿では特に巨大な移動基地としての機能を持つゾイドを中心に解説します。

ゾイドコレクションDX

2001年に展開された、超大型の移動基地の完成品モデルシリーズです。当時発売されていたカプセルトイフィギュア「ゾイドコレクション」との連動を想定しており、各商品には同規格のフィギュアが付属していました。製品開発はトミーの大崎仁規氏が担当しました。

アンモクラフト

『ゾイドバトルカードゲーム』に登場したゾイドです。詳細は不明です。

オクトラウド

同じく『ゾイドバトルカードゲーム』に登場。頭部側面と後部、そして8本の足にゾイドを格納できる能力を持ちます。元々はゾイドコレクションDX用のデザインアイデアの一つでした。

スターフィッシュ

『電撃ホビーマガジン』2002年4月号に掲載された、ヒトデ型の巨大基地ゾイドです。ゾイドコレクションDXの没案の一つで、機首以外の4本の足と中央部にゾイドを格納可能な戦闘空母として設計されました。ZAC2103年には、ネオゼネバス帝国と激突する共和国軍海洋部隊の拠点として運用されたという設定です。

移動基地型ゾイド

タートルシップ

『新ゾイドバトルストーリー』に登場する輸送機ゾイドです。第一次大陸間戦争における第一次暗黒大陸上陸作戦の失敗を教訓に、ニカイドス島の戦いで撃沈されたホエールカイザーを参考に中央研究所で開発されました。艦載機の乗降は、機体下面中央からトラクタービームのようなものを照射して行います。

ZAC2052年6月の第二次暗黒大陸上陸作戦で使用されましたが、エントランス湾でダーク・ホーン2体のハイブリットバルカンによって撃沈される場面が描かれています。ZAC2053年10月には、暗黒大陸の共和国基地襲撃の際、ギルベイダーを格納した隕石に衝突し大破しました。

ディグ

アニメ『ゾイドジェネシス』に登場するディガルド武国の陸上空母型ゾイドです。甲板にはロケット式カタパルト、内部には格納庫と整備工場を備え、バイオラプターグイやバイオプテラの母艦として機能します。物語中盤では、武帝ジーンが本機を侵略用母艦として使用しました。最終決戦では、バイオティラノとバイオヴォルケーノの戦闘に巻き込まれ、活動不能となりました。

ドラグーンネスト

鉄竜騎兵団（アイゼンドラグーン）の母艦であるロブスター型輸送艦ゾイドです。ギュンター・プロイツェンが中央大陸侵略を視野に入れて開発しました。両腕は切り離して揚陸艇として使用でき、陸上での活動や後方補給基地としての機能も有します。ZAC2101年12月には鉄竜騎兵団の中央大陸侵攻に用いられ、ZAC2106年にはヘリック共和国軍に鹵獲された機体がネオゼネバス帝国の友軍に偽装し、中央大陸沿岸を襲撃しました。

ネオ・タートルシップ

ヘリック共和国軍のカメ型ゾイドです。ゾイドの積載方式は媒体によって異なり、『ゾイドバトルカードゲーム』では脚部からエレベーターを展開する描写がありますが、『ゾイドバトルストーリー』では背中に展開式のキャリアーを有しています。ZAC2100年6月には、中央大陸から西方大陸へヘリック共和国軍の増援部隊を輸送しました。

バローンカンボス

『ゾイドバトルカードゲーム』に登場するガイロス帝国の浮遊型移動要塞です。元々はゾイドコレクションDX用デザインの没案の一つでした。

ハンマーカイザー

アニメ『ゾイド -ZOIDS-』に登場する、ヒルツが母艦として運用したハンマーヘッドの超大型仕様です。デススティンガーを内部に搭載して衛星軌道上まで浮上し、荷電粒子砲で地上の主要都市を壊滅させましたが、ストームソーダーの攻撃を受けて撃墜されました。

ピンギートレーン

『ゾイドバトルカードゲーム』に登場するガイロス帝国側移動要塞です。元々はゾイドコレクションDX用デザインの没案の一つで、飛行・潜水モードへ変形可能です。ゾイド格納庫は腹部にあります。

ホエールカイザー

ゼネバス帝国が暗黒大陸に亡命中に開発した巨大クジラ型ゾイドです。飛行船、輸送船、移動要塞、特殊降下母船など、様々な用途で使用されました。ディメトロドン3機と武装した兵士300人を搭載可能で、ZAC2041年のバレシア湾上陸作戦で初登場しました。ZAC2051年3月にはニカイドス島よりゼネバス帝国軍の残存部隊を接収する輸送艦として使用されました。

ホエールキング

ガイロス帝国軍が開発したクジラ型ゾイドです。大陸間戦争において輸送艦として開発され、マグネッサーシステムとイオンブースターを併用することで、海上、空中、潜水艦としての運用が可能でした。ZAC2100年10月の戦いでは、西方大陸戦争の敗北からニクシー基地から暗黒大陸へ撤退するガイロス帝国軍の撤収作業に動員されました。アニメ『ゾイド -ZOIDS-』ではヘリック共和国の紋章を付けた共和国艦も登場しました。

ホエールキング・ザ・グレート

アニメ『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』に登場するラオン博士の専用機です。カラーリングが濃い紫になった以外は外見上の変化は少ないものの、搭載可能なゾイドの数が増加し、ツイン荷電粒子ブースターの装備によって最高速度が向上するなど、性能が強化されています。

モビーディック

ゾイド公式ファンブック3巻に登場する、ロケットブースターを装備した改造ホエールキングです。高度3万メートルを飛行可能で、最大積載量も増加しています。ZAC2101年1月には共和国占領下のニクシー基地攻撃に参加しました。

ホエールクイーン

『ゾイドジェネレイションズ』に登場するトビウオ海賊団の母艦です。帆船のようなマストと帆を背中に有し、機首には骸骨の装飾が施されています。

ホバーカーゴ

カタツムリ型移動基地ゾイドです。背部の円形状ユニット内部が整備工場になっており、整備や補給に使用されます。ホバー機能により、海上や荒れ地でも高速移動が可能で、一個中隊が二週間ほど活動可能な物資を搭載できます。ZAC2101年7月には暗黒大陸・エントランス湾の戦いにおいて閃光師団の前線基地として機能しました。アニメ『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』では、チーム・ブリッツの母艦として登場し、ゾイマグナイト製の装甲やEシールドを装備している設定でした。

これらの超巨大ゾイドは、それぞれの時代や設定の中で、輸送、補給、拠点防衛など、多岐にわたる役割を担い、ゾイド世界の戦いをよりダイナミックに彩っています。

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