趙東潤

趙 東潤（ちょう とうじゅん）の生涯と評価

趙 東潤は1871年に生まれ、1923年に亡くなった。彼は李氏朝鮮末期の政治家であり、大韓帝国軍および大日本帝国陸軍で軍人としてのキャリアを築いた。出身地は漢城で、本貫は豊壌趙氏である。彼の号は「恵石（ヒェソク、혜석）」であり、彼の人生は多くの歴史的出来事に関与していた。

軍人としての経歴

光緒13年（1887年）、趙は庭試文科に丙科で合格し、その後軍人としてのキャリアを積み始める。初めは摠禦営軍司馬として活躍し、1897年には大韓帝国軍において参領に昇進、親衛第3隊長として任務を果たす。また、元帥府軍務局長や陸軍法院長、さらに陸軍武官学校校長や侍従武官長としても重要な役割を担っていた。

光武2年（1898年）には副領に任命され、その後参将、副将の地位にも昇進する。光武8年（1904年）には勲二等太極章を受章し、翌年には日本を訪れ、日本政府からは勲一等旭日大綬章が授与された。これにより日本との関係が深まり、一進会にも加入することとなる。

日韓併合とその後

日韓併合条約が結ばれた後の隆熙4年（1910年）10月16日、趙は朝鮮貴族として男爵に叙せられた。その後も彼は李垠王世子と方子妃の婚約締結に尽力し、李太王の葬儀では副祭官を務めた。大正9年（1920年）には、陸軍副将から大日本帝国陸軍中将に昇進し、朝鮮軍司令部附に所属した。

趙の晩年は厳しいものであり、趙男爵家は家政破綻の危機に直面する。彼の境遇を憐れんだ朝鮮軍司令官の菊池慎之助は、朝鮮総督の斎藤実に相談し、財産整理委員が設けられるまでに至った。

死後の評価

趙東潤の死後、2002年には親日派708人名簿に名前が載り、2005年には民族問題研究所が整備した親日人名辞書に収録予定者として選定された。また、2007年には親日反民族行為真相糾明委員会が発表した親日反民族行為195人名簿にも掲載されている。

栄典

彼は、1915年（大正4年）11月10日に大礼記念章を授与された。趙東潤の生涯は、時代の波の中で重要な役割を果たした一方で、その評価は分かれるところである。彼の歴史的な位置や貢献は、今後も様々な視点から語り継がれていくに違いない。

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