足利末男

足利末男（1918年1月25日 - 2012年2月18日）は、日本の著名な社会統計学者です。京都大学名誉教授、福山大学名誉教授として、長年にわたり社会統計学の発展に貢献しました。

略歴

足利末男は京都府出身で、京都大学経済学部を卒業後、同大学院で研究を続けました。1968年には、「社会統計学史 ドイツ社会統計学形成過程の研究」で経済学博士の学位を取得しています。その後、京都大学教養部助教授、教授を歴任し、1981年に定年退官。京都大学名誉教授の称号を受けました。退官後は、福山大学教授として教鞭を執り、1988年に福山大学名誉教授となりました。

業績

足利末男は、社会統計学の理論研究と教育に尽力し、多くの著書を執筆しました。これらの著書は、統計学の基礎概念から応用までを幅広くカバーし、社会科学における統計学の重要性を説いています。また、海外の統計学関連の文献の翻訳も手がけ、日本の社会統計学の発展に大きく貢献しました。

著書

足利末男は多数の著書を出版しており、その一部を以下に紹介します。

『統計学概説』（三和書房、1955年）
『統計うそ・まこと 社会統計入門』（三一新書、1960年）
『社会統計学』（ミネルヴァ書房、現代経済学全書、1963年）
『統計 作り方・見方』（三一新書、1964年）
『社会統計学史』（三一書房、1966年）
『数字は生きている』（三一新書、1967年）
『統計学と社会』（ミネルヴァ書房、社会科学選書、1968年）
『労働統計の基礎』（日本労働協会、テキスト双書、1968年）
『社会統計学入門』（三一書房、1969年）
『生活のなかの統計』（中公新書、1973年）
『社会統計学の基礎』（晃洋書房、1982年）

翻訳書

パウル・フラスケンパー『一般統計学 統計学綱要 第1部』（大橋隆憲共訳、農林統計協会、1953年）
V.ヨーン『統計学史 第1部』（有斐閣、1956年）
『現代社会統計学』編訳（三一書房、1967年）
アルトゥール・ローゼンベルグ『近代政治史 民主主義と社会主義』（みすず書房、1968年）
F.メーリング『ドイツ社会民主主義史』（平井俊彦、林功三・野村修共訳、ミネルヴァ書房、1968-69年）
アルトゥール・ローゼンベルク『ヴァイマル共和国成立史 1871-1918』（みすず書房、1969年）
H.バーダー、S.フレーリヒ『経済数学入門』（高橋正立、溝川喜一共訳、現代数学社、数学リーブル、1973年）
* H.M.ウォーカー『統計方法論史　ー特に若干の教育問題に関連せるー』（辻博共訳、高城書店、1959年）

これらの著書や翻訳書は、社会統計学の研究者や学生にとって貴重な資料であり、足利末男の功績を今に伝えています。

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