軽海西城

軽海西城（かるみにしじょう）

軽海西城は、かつて岐阜県本巣市軽海に存在した日本の城郭（平城）です。現在、その跡地には円長寺が建立されており、静かに歴史を物語っています。1970年（昭和50年）4月15日には、本巣市の指定史跡となりました。

概要

築城年代は明らかではありませんが、中世には稲葉氏が数代にわたり居城としていました。1468年（応仁2年）に稲葉氏が東濃地方へ拠点を移した後には、斎藤道三がこの城に在城したと伝えられています。

戦国時代の1559年（永禄2年）には、織田信長と斎藤龍興の間で激しい勢力争いが繰り広げられ、軽海西城もその舞台となりました。翌1560年（永禄3年）には、織田家の家臣である池田恒興の家老、片桐俊元が城を修築し、居城としました。しかし、俊元はやがて池尻（現在の岐阜県大垣市）へ移り住みます。

1589年（天正17年）には、豊臣秀吉の家臣である一柳直末が大垣城から軽海西城へ移り、6万石を領しました。しかし、直末は翌1590年（天正18年）の小田原征伐で戦死し、軽海西城は廃城という結末を迎えました。

その後、1640年（寛永17年）に城跡に円長坊が建てられ、宝暦年間に円長寺と改称され、現在に至ります。昭和初期には、城郭の遺構が一部残っていたとされています。

また、軽海西城の東方には、軽海東城という別の城が存在していました。加留美長勝、朝倉高清、安藤守宗（安藤守就の次男）などがこの城を拠点としていたと伝えられています。

所在地

岐阜県本巣市軽海

アクセス

樽見鉄道樽見線北方真桑駅から徒歩20分

参考文献

日本歴史地名大系（オンライン版）小学館

関連項目

* 日本の城一覧

もう一度検索