輝け!オールスター秋の番組対抗ウルトラ料理大賞

『輝け!オールスター秋の番組対抗ウルトラ料理大賞』は、1983年と1984年の秋に、テレビ朝日系列の『水曜スペシャル』枠で放送された特別番組です。この番組は、テレビ朝日の人気番組や新番組の出演者たちが、番組の名誉と栄光をかけて料理対決を行うという、ユニークなバラエティ企画でした。

番組の目玉は、各番組の出演者たちが、それぞれ番組をイメージしたオリジナルの料理を創作し、その出来栄えを競い合うという点にありました。審査の基準は、単に味だけでなく、盛り付けの美しさや、料理のダイナミックさも含まれていました。そして、これらの要素を総合的に評価し、「ウルトラ料理クッキング大賞」「ウルトラ料理グルメ大賞」「ウルトラ料理ウルトラ大賞」という、3つのグランプリが争われました。

この番組が企画された背景には、当時のテレビ朝日の改編期の特番事情がありました。それまで、秋の改編期には『オールスター番組対抗ボウリング大会』が恒例となっていましたが、1983年からはこのボウリング大会を春のみの開催とし、秋は新たな企画を試すことになりました。そこで登場したのが、この『輝け!オールスター秋の番組対抗ウルトラ料理大賞』でした。番組のタイトルにも「秋」とあるように、秋の味覚や季節感を意識した料理対決が繰り広げられました。

しかし、この番組はわずか2回で終了し、1985年秋には『象印クイズ ヒントでピント』を流用した番組に取って代わられました。その後も、1986年には『ビートたけしのスポーツ大将』、1987年には『ニュースステーション』の企画を流用した番組が放送されるなど、テレビ朝日の秋の特番は、様々な試行錯誤を繰り返すこととなりました。

番組の放送時間は、2回とも水曜日の19:00から20:51までで、この時間帯に放送されていた『霊感ヤマカン第六感』（朝日放送制作）は、番組放送時には休止となりました。特に2回目の放送の際には、『霊感ヤマカン第六感』が終了し、後番組に『ABOBAゲーム』が始まるというタイミングでした。

番組の司会は、『オールスター番組対抗ボウリング大会』から引き続き、桂三枝（現：六代目桂文枝）と、当時テレビ朝日アナウンサーであった南美希子が務めました。南美希子は、『ボウリング』でもインタビュアーを務めた経験があり、番組をスムーズに進行しました。

番組には、様々なジャンルの番組から出演者が参加しましたが、特筆すべき点として、『あばれはっちゃくシリーズ』や『ドラえもん』などのアニメ番組、そして特撮番組の出演者が参加しなかったという点が挙げられます。これは、料理対決という企画の性質上、実写のドラマやバラエティ番組の出演者が中心となったためだと考えられます。

また、関東地区では、1983年版が1983年10月1日に、1984年版が1984年9月29日に、それぞれ『土曜アンコール劇場』で再放送されました。この再放送は、番組を見逃した視聴者にとっては、貴重な機会となりました。

番組の関連として、春の改編期には『春だヨ!番組対抗オールスター爆笑ゲーム大会』や『オールスター番組対抗ボウリング大会』といった番組が存在し、また、1981年秋には『欽ちゃんのどこまでやるの!?』や『笑アップ歌謡大作戦』、1985年秋には『象印クイズ ヒントでピント』、1986年秋には『ビートたけしのスポーツ大将』、1987年秋には『金曜チェック（ニュースステーション）』といった番組が流用されました。さらに、1993年春には『必撮ビデオ!!あんたが主役』や『100万円クイズハンター』、1997年から1999年春にかけては『超豪華オールスター大集合!!番組対抗 炎の熱血バトル』が放送されました。料理番組としては、『料理天国』、『料理バンザイ』、『料理の鉄人』、『アイアンシェフ』といった番組が挙げられます。また、日本テレビ系列では、『ご機嫌!オールスター料理大賞』という類似番組が放送されました。

これらの情報から、『輝け!オールスター秋の番組対抗ウルトラ料理大賞』は、当時のテレビ朝日の試行錯誤の歴史を物語る、ユニークな特番であったと言えるでしょう。

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