辻合喜代太郎

辻合喜代太郎

辻合喜代太郎（つじあい きよたろう、1908年6月25日 - 1993年7月2日）は、日本の服飾史研究者として、その生涯を日本の伝統的な衣服や文様の研究に捧げました。大阪府に生まれ、大阪天王寺師範学校を経て関西大学法文学部哲学科を卒業。その後、研究者としての道を歩み始めました。

研究活動

辻合の研究は、日本の染織文化、特に縞、丹波木綿、琉球の織物に焦点を当てたものが多く、その研究は日本の服飾史研究において重要な貢献を果たしています。1959年には、「日本上代文様の研究」で関西大学より文学博士号を取得。大阪市立大学家政学部助教授、教授、京都府立大学教授を歴任し、後進の育成にも尽力しました。1972年に定年退官後は、琉球大学教授、帝国女子大学教授として教鞭を執り続けました。

著書

辻合は多数の著書を執筆しており、その内容は多岐にわたります。

『縞』（衣生活研究会、1966年）
『丹波木綿譜』（衣生活研究会、1967年）
『染型紙』（衣生活研究会、1968年）
『染韋と印伝』（衣生活研究会、1971年）
『琉球芭蕉布』（はくおう社、1973年）
『久米島紬』（関西衣生活研究会、1974年）
『日本の家紋』（保育社、カラーブックス、1974年）
『続・日本の家紋』（保育社、カラーブックス、1975年）
『縞帳 続丹波』（八尾市教育委員会八尾市史編さん室、八尾市史紀要、1976年）
『八丈島黄八丈』（関西衣生活研究会、1989年）

これらの著書は、日本の伝統的な織物や文様に関する貴重な資料として、今日でも高く評価されています。

共編著

『日本伝統織物集成 本土・沖縄編』（編纂、染織と生活社、1975年）
『日本染織辞典』（上村六郎、辻村次郎共編、東京堂出版、1978年）
『染織紀行』（大塚清吾共著、保育社、カラーブックス、1980年）
『琉球服装の研究』（橋本千栄子共著、関西衣生活研究会、1991年）

共同研究も積極的に行い、他の研究者との交流を通じて、研究の幅を広げました。

業績

辻合喜代太郎の業績は、日本の服飾史研究における基礎を築いたものとして、高く評価されています。特に、琉球の織物に関する研究は、その分野における先駆的なものであり、後世の研究に大きな影響を与えました。また、教育者としても多くの人材を育成し、日本の服飾史研究の発展に貢献しました。

辻合喜代太郎は、日本の服飾史研究において欠かすことのできない人物であり、その研究成果は、今後も長く受け継がれていくことでしょう。

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