辻本俊夫

辻本俊夫

概要

辻本俊夫（つじもと としお、1921年3月30日 - 2004年12月17日）は、日本の著名な作詞家および川柳作家であり、富山県に深い関わりを持つ人物です。彼は多くの自治体歌や校歌を作詞し、その活動は多岐にわたります。特に、地元の文化や風土を反映した歌詞を多く残しており、その作品は今もなお多くの人に親しまれています。

生い立ち

辻本俊夫は1921年に富山県氷見郡氷見町（現在の氷見市）で誕生しました。幼少期から作文や詩に秀でており、学校での作文コンクールにおいても入選するなど、早くから彼の文才が見込まれていました。16歳で作詞を始め、新たな表現の場に挑戦しました。

戦争と復帰

彼は23歳の時、戦争に召集され、シベリア抑留を経験。厳しい状況下でも彼の創作意欲は衰えず、帰国後は伏木富山港工事事務所に勤務しました。工事現場での働きながらも、彼は作詞への情熱を持ち続け、その後の人生において大きな転機を迎えることになります。

作詞家としての活動

30歳を迎える頃、彼は著名な作詞家である高橋掬太郎に師事し、作詞活動に本格的に取り組み始めました。1958年には、第13回富山国体の記念として作られた「富山県民の歌」に応募し、その作詞が評価され入選します。これをきっかけに、多くの市町村歌や校歌の作詞依頼が舞い込み、彼の名声は一気に高まりました。
作詞の際には、氷見線での通勤時間を活用し、頭に浮かんだアイデアを手帳にメモするスタイルで、日々の生活からインスピレーションを受け取っていました。このようにして、彼は地域の文化を反映した歌詞を書き続けました。

表彰と川柳への転身

1975年には氷見市文化功労賞を受賞し、地域文化の発展に寄与したことが認められました。それから後、定年退職を迎えた彼は、川柳に挑戦することになります。この分野でも彼は才能を発揮し、全日本川柳協会会長賞を受賞しました。彼の川柳もまた多くの人々に感銘を与え、広く認知されることとなります。

最後の時

不運にも2004年に自宅で転倒し、入院することになりました。2週間後、循環器不全により84歳でその生涯を閉じました。辻本俊夫の作品は、地元の人々に長年愛され続けており、彼の歩んだ道とその影響力は決して色あせることはありません。

代表的な作品

• - 自治体歌

- 富山県民の歌
- 氷見市民の歌
- 宇奈月町民の歌（廃止）

• - 校歌

- 氷見市立朝日丘小学校

• - 歌謡曲・その他

- あゝ来年も来ておくれ
- 炭焼き三男坊

• - 歌集

- 俊夫歌集 つまま（私家版、1994年）

関連情報

彼の作品には、協力を得た作曲家である牧野良二や、様々な副次的な文化活動に関する資料も存在し、辻本の影響で富山県の音楽文化は豊かになりました。

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