近藤弘二

近藤 弘二の人物像と業績

近藤 弘二（こんどう こうじ、1930年生まれ）は、日本の法学の世界において著名な商法の専門家であり、北海道大学の名誉教授として知られています。東京都で生まれ、法学の道を選んだ彼は、東京大学法学部を1960年に卒業後、助手として学び始め、その後、北海道大学へと進むことになります。彼の法学への情熱は、師である鈴木竹雄教授から多くを学び取る中でさらに深まりました。

経歴

近藤のキャリアは、1960年に東京大学法学部で助手としてスタートしました。1964年には北海道大学法学部の助教授に就任し、1970年には教授に昇進しました。1976年から1977年にかけては、文部省の在外研究員としてアメリカと西ドイツでの留学を経験しています。この国際的な経験は、彼の研究や教育に大きな影響を与えたことでしょう。

1993年には北海道大学を定年退官し、同年より札幌学院大学法学部の教授となりました。さらに1999年に退職した後は、札幌大学法学部の教授としてその知識を後進に伝え続けました。2004年からは大宮法科大学院大学で客員教授を務め、2007年までその職務を全うしました。彼の業績は大学教育のみならず、多くの公的機関での活動でも知られています。1981年から1991年まで北海道建設工事紛争審査会の特別委員として活動し、1996年から2003年にかけて同委員会の会長も務めました。また、札幌市特別土地保有税審議会や日本道路公団北海道地区入札監視委員会においても重要な役割を果たしました。

研究内容

近藤の研究は主に商法および証券取引法に焦点を当てています。中でも、特に株式会社の新株発行に関する法的な課題についての研究が顕著です。会社法についての知見を深めることによって、法学界における重要な理論の確立に寄与してきました。

エピソード

近藤に関する興味深いエピソードとして、彼が北海学園大学法科大学院の教員に就任予定だったものの、大学の設立が遅れたため、結局その機会を逃してしまったことがあります。このような出来事は、時に運命を左右する要因ともなり得ることを示しています。

主な著書

彼の著作も数多くあり、商法の理解を深めるための重要な資料となっています。以下は代表的な著書です：

• - 大森忠夫ほか編『新株の発行(注釈会社法 ; 5)』（1968年）
• - 谷川久, 龍田節編『商法を学ぶ : 基本テーマの解説とゼミナール(有斐閣選書)』（1973年初版・1991年第3版）
• - 鈴木竹雄ほか編『会社(新商法演習 : 問題と解答 ; 2)』（1974年）
• - 鴻常夫, 北沢正啓編『体系商法事典』（1974年）
• - 鈴木禄弥, 竹内昭夫編『預金取引(金融取引法大系 ; 第2巻)』（1983年）
• - など多数

まとめ

近藤 弘二の学問と業績は、日本の法学界に多大な影響を与えてきました。彼の教育と研究が多くの若手法学者に受け継がれ、商法分野のさらなる発展に寄与することが期待されています。

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