迫町佐沼

迫町佐沼：宮城県登米市の経済・政治の中枢

迫町佐沼は、宮城県登米市迫地区に位置する地域です。古くからの歴史と、近年の発展が共存する活気ある街並みが特徴です。かつては栗原郡北方村、登米郡北方村、登米郡佐沼町の一部として栄え、現在は登米市の重要な拠点として機能しています。郵便番号は987-0511です。

地理と地価

佐沼は住宅地と商店街が中心となっており、登米市役所をはじめとする多くの公共機関が集中していることから、登米市の経済的、政治的な中心地としての役割を担っています。人口集中地区にも指定されており、活気ある街並みが広がっています。

2019年の公示地価によると、迫町佐沼の宅地および宅地見込み地の地価は、場所によって異なります。例えば、迫町佐沼字鉄砲丁30番では20,200円/m²、迫町佐沼江合二丁目7-6では24,600円/m²と報告されています。

歴史と沿革

佐沼の歴史は古く、その名称は古代の讃馬郡（さぬまぐん）に由来するとされています。讃馬郡の名称は、地域の小沼に由来するといわれています。

明治時代以降、佐沼は教育機関や行政機関の設置によって発展を遂げました。主な出来事を以下に示します。

[1873年]: 北方村立下等小学校開校
[1875年]: 水沢県登米警察本部佐沼屯所設置
[1876年]: 登米警察本部佐沼屯所を築館警察署佐沼分署に改称
[1878年]: 佐沼警察署設置
[1879年]: 七十七銀行佐沼支店開設
[1882年]: 佐沼警察署を石巻警察署佐沼分署に改称
[1886年]: 佐沼警察設置
[1887年]: 佐沼警察を登米警察署佐沼分署に改称
[1889年]: 佐沼中学校開校
[1902年]: 宮城県立第二中学校登米分校開校
[1904年]: 宮城県立第二中学校登米分校を佐沼中学校に改称
[1926年]: 佐沼警察署設置
[1947年]: 佐沼中学校を佐沼高等学校に改称
[1970年]: 東佐沼郵便局開局
[1974年]: 迫合同庁舎（後の登米合同庁舎）設置

これらの出来事は、佐沼が教育・行政の中心地として発展してきたことを示しています。

施設

佐沼には、多くの公共施設や商業施設が集中しています。

登米市役所
宮城県警察佐沼警察署
宮城県登米合同庁舎
佐沼郵便局、東佐沼郵便局
佐沼税務署
みやぎ県北高速幹線道路佐沼IC
JAみやぎ登米本店・迫支店
JAみやぎ登米西部営農経済センター
登米市歴史博物館
登米市迫体育館
登米市立佐沼小学校、登米市立佐沼中学校
宮城県佐沼高等学校
七十七銀行佐沼支店、仙台銀行佐沼支店
佐沼公園、中江中央公園、登米祝祭劇場など

これらの施設は、佐沼の住民生活を支える重要な役割を果たしています。

交通

佐沼には鉄道駅はありませんが、JR東北本線新田駅、JR気仙沼線御岳堂駅、陸前豊里駅が比較的近くにあります。かつては仙北鉄道登米線が通っており、佐沼駅が存在していましたが、1968年3月に廃止されました。

道路網は国道398号、国道346号、宮城県道1号古川佐沼線、宮城県道36号築館登米線（みやぎ県北高速幹線道路）、宮城県道199号米山迫線、宮城県道200号中田迫線などが整備されています。バス路線も充実しており、ミヤコーバス佐沼営業所を拠点に、市内各地や仙台方面への路線が運行されています。南三陸乗合バスも運行しています。

教育とイベント

佐沼の学区は、登米市立佐沼小学校、登米市立北方小学校、登米市立佐沼中学校です。

地域イベントとしては、「日本一はっとフェスティバル」が有名です。毎年12月第一日曜日に開催され、地域独特の郷土料理「はっと」をPRするイベントです。「はっと大賞」は2023年から廃止されましたが、佐沼夏まつりなど、地域を盛り上げる様々なイベントが開催されています。

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 4 宮城県、角川書店、1979年12月1日
迫町史編纂委員会 編『迫町史』上野孝、1983年3月
菊地勝之助 編『宮城県地名考』宝文堂出版販売、1972年6月15日

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