通信保全監査隊

概要

通信保全監査隊（JGSDF Signal Security & Monitoring Troop: SSMT）は、東京都新宿区の市ヶ谷駐屯地に所在する、陸上自衛隊システム通信団の隷下部隊です。その前身は1960年に発足した通信監査隊で、1987年に現在の通信保全監査隊へと改編されました。

この部隊は、陸上自衛隊における通信の監査、暗号の設計、そしてセキュリティ全般に関わる任務を遂行します。隊員は、通信技術、暗号、セキュリティの専門知識を有する自衛官、事務官、技官で構成されています。

同様の任務を担う部隊は、海上自衛隊と航空自衛隊にも存在します。海上自衛隊では、システム通信隊群隷下に保全監査隊が、航空自衛隊では航空システム通信隊隷下に保全監査群が編成されています。

沿革

通信監査隊

1960年1月14日：通信団の発足に伴い、通信監査隊が市ヶ谷駐屯地に新編されました。

通信保全監査隊

1987年3月26日：通信監査隊（市ヶ谷駐屯地）を改編し、通信保全監査隊が発足しました。
2018年3月27日：通信団が陸上総隊隷下のシステム通信団に改編されました。

部隊編成

通信保全監査隊は、以下の部隊で構成されています。

通信保全監査隊本部：部隊全体の指揮・管理を担います。
保全隊：暗号の設計を担当します。高度な暗号技術を駆使し、安全な通信を確保します。
監査隊：陸上自衛隊の通信を以下の5つに区分し、常時監査を実施します。また、陸上自衛隊のシステムに関する監査も行います。
電波監査：無線局の運用状況（送信出力、送信周波数偏差、高調波の有無など）を監視します。
電信監査：無線通信における規定の履行状況（交信法など）を監査します。
電話監査：有線通信における通話・通信内容（電話、FAXを含む）を監視します。
電報処理監査：信務電信における規定の履行状況を監査します。
メール監査：電子メールにおける規定の履行状況を監査します。
作成処理隊：陸上自衛隊で使用される暗号の作成、配布、保管を担当します。

主要幹部

（主要幹部については、現在のところ情報がありません。）

その他

2006年に公開された映画『[日本沈没]』では、隊所属の車両が撮影に協力し、多数登場しました。このことから、部隊の活動の一端が一般にも知られる機会となりました。

脚注

（脚注については、現在のところ情報がありません。）

関連項目

電波法：電波の利用に関する基本的な法律です。
暗号：通信内容を保護するための技術です。
監査：組織や活動が規則や基準に適合しているかを検査することです。
セキュリティ：情報やシステムを脅威から守るための対策です。

もう一度検索