通義洞

通義洞（トンイどう）

通義洞は、ソウル特別市鐘路区に位置する法定洞であり、行政洞である社稷洞の管轄に属しています。この地域は、北側は昌成洞、東側は世宗路、南側は積善洞、西側は体府洞と通仁洞に接していることから、非常に交通の便が良い場所です。

歴史的背景

通義洞の歴史は、朝鮮初期にさかのぼります。当初は漢城府北部の順化坊に所属しており、1751年には漢城府北部順化坊司宰監契と義通坊迎秋門契に関連していました。1894年に実施された甲午改革によって、彰義洞や西門洞、帶洞、壮洞、梅洞などが通義洞とされる地域に含まれるようになりました。

1914年には行政区域が再編され、西門洞や帯洞、壮洞、梅洞が統合されて通義洞が成立しました。同年9月には京城府北部出張所の一つとして通義洞が設置され、1915年には京城府通義洞へと改称されました。そして1936年には、日本の影響を受けて通義町という名称に変更されましたが、1943年には区制が実施され、鐘路区通義町となりました。1946年、大日本帝国の影響を受けた地名清算が進められ、再び通義洞に戻りました。

この地域にはヒンソナムッコル、メジッコル、ティッコルといった村が存在し、ヒンソナムッコルは白松の栽培、ティッコルは帯を作る店が多かったことからこの名がつけられています。

名所

通義洞には、多くの歴史的名所も存在します。例えば、孝子路と紫霞門ギルが交差する近くには彰義宮があり、また7番地の近くには西営橋や観象監、金正喜の出生地が位置しています。西営という名称の由来は、禁衛営の分営が存在したことに関連しています。

彰義宮は英祖が王位に就く前に住んでいた隠れ家で、1908年には東洋拓殖株式会社の設立に伴い廃宮となりました。その後、朝鮮独立後には接収され、分割されたため、現在は住宅地に変わりました。文化財として指定されていたソウル通義洞の白松は、1992年に枯死し、光陵樹木博物館、別名国立樹木院へと移転されました。

まとめ

このように、通義洞は歴史的な背景とともに文化的魅力を兼ね備えた地域です。古い歴史を持つ地名と、現代の生活が交錯するこの場所は、訪れる人々にとっても学びや発見の多いエリアであると言えるでしょう。

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