連合軍軍政期 (朝鮮史)

連合軍軍政期の朝鮮

連合軍軍政期は朝鮮半島の歴史において、1945年の第二次世界大戦終結から1948年に南北朝鮮がそれぞれ独立を果たすまでの期間を指します。この時期は、朝鮮総督府が降伏した1945年9月9日から始まり、アメリカ合衆国とソビエト連邦の二つの連合国による占領統治が進められました。そして、朝鮮半島は38度線を境に分断されることになります。

歴史的背景

1910年から1945年まで、朝鮮は日本によって統治され、国際社会においてもその併合が認められていました。しかし一部の朝鮮人は独立運動を行い、国際社会の一翼を担う国々が協力していたことも事実です。第二次世界大戦の進行に伴い、連合国側の優勢が明確化する中、1943年にはカイロ会談が行われ、朝鮮人民の自由と独立が宣言されました。

1945年のヤルタ会談では、戦後に朝鮮を当面の間、アメリカ、イギリス、中華民国、ソ連の四か国による信託統治下に置くことが決定されました。しかし、この信託統治の計画は実現しませんでした。

連合軍による統治の開始

1945年8月、ソ連軍が日本に対して宣戦布告し侵攻を開始。日本は8月14日に連合国に対して降伏を通告、その結果として、朝鮮半島も連合国による管理下に置かれることとなります。アメリカ軍は8月25日から朝鮮半島南部に進駐を開始し、9月9日には京城府（現在のソウル）で朝鮮総督府から降伏文書に署名を受けました。

この時期、朝鮮においては日本からの解放を記念し、「解放（光復）」という言葉が広まり、各地で朝鮮人民共和国の樹立を目指す動きが見られましたが、連合国側は朝鮮の自主的な政府樹立を認めず、米軍とソ連軍によってそれぞれの占領地域が統治されることになります。

冷戦下の朝鮮半島

冷戦の激化により、南北朝鮮間の対立は深化しました。北側は共産主義体制を、南側は資本主義体制をそれぞれ確立し、1948年には北朝鮮と南朝鮮がそれぞれ独立を宣言します。

北朝鮮においては、金日成が率いる共産主義政府が樹立され、一方、南朝鮮では李承晩が大韓民国の初代大統領に選出されます。この分断状態は、韓国と北朝鮮がそれぞれの主体を持つ国家となる結果と繋がり、さらには1950年の朝鮮戦争を引き起こすことになりました。

まとめ

連合軍軍政期は、朝鮮半島における大きな歴史的変動の一因となった時期です。この間、朝鮮は日本の支配から解放されると同時に、米ソの対立の中で南北に分断される運命を辿ることとなりました。結果として、朝鮮半島の二つの国家の誕生は、国際政治における複雑な力関係を反映したものです。

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