週刊わたしのおにいちゃん

週刊わたしのおにいちゃん

『週刊わたしのおにいちゃん』は、里見英樹が電撃萌王で連載していた妄想商品紹介雑文『草冠のしたの太陽と月』から生まれた、フィギュア（ヴィネット）が付属するブックレット作品です。私立大文字西小学校2年2組の女子児童たちの日常を描いた作品で、基本設定は大嶋優木が担当しました。

略称は「わたおに」ですが、『渡る世間は鬼ばかり』との混同を避けるため、「週刊わたおに」と呼ばれることもあります。

概要

2004年1月17日から2月14日まで、毎週土曜日に全5回が発売され、その後「特別増刊号」も刊行されました。同年5月には増刷もされています。企画はよつばスタジオとムービックが担当し、フィギュア製作は海洋堂の大嶋優木、発行はメディアワークスです。ブックレットはフルカラー32ページで、価格は各780円でした。

2004年2月には、東京都写真美術館で開催された『わざとこころ　日本式・アニメーションの探検』の美少女系アニメコーナーにも展示されました。

本稿では、姉妹品として扱われることの多い、ヴェネチア・ビエンナーレ第9回国際建築展日本館カタログ付録についても併せて解説します。

連載内容

各号には、以下の連載が掲載されていました。

今週のおともだち - 大嶋優木
ともだちーズ - YUG
ビジュアルストーリー - ばらスィー
ぜんりゃく、おにいちゃんへ - 田中久仁彦
まとちゃん - 結城心一
わたる世間は萌えばかり（コラム） - 里見英樹・文、ゆうの・画

登場キャラクター

各号には、フィギュアが付属していました。

尾道観音（おのみち みおん）
主人公的存在。身長97cmで、低身長を気にしています。
第1号に付属。日直として黒板を消している情景を再現。上着は着脱可能です。
桜木下朝日（さくらきのした あした）
スポーツ全般が得意ですが、ルールに縛られるのが苦手です。
第2号に付属。プールから上がる場面を再現。
青村崎春雨（あおむらさき はるさめ）
声優に憧れています。観音のことが好きで、観音と仲の良い子が気に入らないようです。
第3号に付属。給食当番でシチューをこぼした場面を再現。割烹着は着脱可能ですが、塗装の関係で接着されている場合もあるようです。
宇治金時園芽（うじきんとき そのめ）
お菓子作りが好きですが、自分で食べることはあまりありません。将来の夢は観音の嫁になること。
第4号に付属。廊下に立たされている場面を再現。バケツが着脱可能です。
エルロン・エゾモモンガ
体を鍛えており、格闘技をやっています。
第5号に付属。体育の授業で水分補給している場面を再現。ペットボトルが着脱可能です。

この他にも、作者によってオリジナルキャラクターが追加されました。

電撃萌王 Vol.8 付録プレビュー版フィギュア

夢野澄香（ゆめの すみか）
本来はワンダーフェスティバルで発売予定でしたが、電撃萌王の付録となりました。
着替え中の場面を再現。

特別増刊号

2004年7月30日に発売。書店買い切り商品で、他の5誌とは異なり、作者が増えた他、製作秘話などが収録されています。

世多桜てとら
昼は普通の小学生、夜は正義の味方「ビター&スイート」になるという9歳。
ビター&スイートの姿で、猫と共にミルクを舐めている場面を再現。

ヴェネチア・ビエンナーレ第9回国際建築展 日本館 出展フィギュア付きカタログ

2004年に開催されたヴェネチア・ビエンナーレの日本館出展物「おたく 人格=空間=都市」のカタログには、付録としてフィギュアが付属しました。キャラクター設定をわたおにと同様の大文字西小2年生女子児童としているため、シリーズとして扱われることが多いです。

新横浜ありな（しんよこはま - ）
小学2年生にして家事をそつなくこなします。父は絵本作家。名前は横浜アリーナのもじりと思われます。
制服を着てランドセルを背負い、秋葉原の総武線陸橋を跨ぐ場面を再現。トランスフォーマーを踏みつけているという指摘もあります。

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