運輸省 (カナダ)

カナダ運輸省（Transport Canada）は、カナダの運輸に関する行政、規制、業務を統括するカナダ連邦政府の省庁です。本部はオンタリオ州オタワに置かれ、現在の運輸大臣はパブロ・ロドリゲス氏が務めています。

歴史

運輸省は、1935年に当時のマッケンジー・キング政権下で、運輸環境の変化に対応するために設立されました。当時の鉄道運河省、海洋漁業省、国防省民間航空局が合併し、運輸省法は1936年11月に施行されました。

設立当初、運輸省は鉄道、海運、航空など幅広い分野を管轄していました。具体的には、カナダ沿岸警備隊、セントローレンス海路、VIA鉄道、カナディアン・ナショナル鉄道（CN鉄道）などの運営を担っていました。しかし、1994年の連邦政府再編により、その役割は大きく変化しました。

CN鉄道は民営化され、沿岸警備隊は水産海洋省に移管されました。さらに、運河や空港は各地方公団などに移管された結果、運輸省の規模は大幅に縮小しました。これらの再編を経て、運輸省は運輸業務の運用よりも、運輸政策と規制に重点を置く組織へと転換しました。

現在の運輸省は、カナダの運輸システムの安全性を確保し、効率的な輸送を促進するための政策立案と規制策定を主な業務としています。航空、鉄道、海運、道路輸送など、多岐にわたる分野において、安全基準の策定、環境保護対策、イノベーション促進など、幅広い活動を行っています。

運輸省は、カナダの経済成長と国民生活の向上に不可欠な運輸インフラを維持・発展させるために、重要な役割を果たしています。また、国際的な運輸関連の取り決めや条約への対応も担っており、グローバルな視点での運輸政策の推進にも貢献しています。

外部リンク

* カナダ運輸省（英語・仏語）

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