道助入道親王

道助入道親王（どうじょにゅうどうしんのう）は、建久7年（1196年）に後鳥羽天皇と坊門信清の娘の間に生まれた入道親王で、諱は長仁と称しました。

生涯

正治元年（1199年）に親王宣下を受け、皇族としての地位を確立しました。建永元年（1206年）には、仁和寺の道法法親王に師事して出家し、受戒。建暦2年（1212年）には伝法灌頂を受け、仏道修行に励みました。道法法親王の没後、建保2年（1214年）には仁和寺の第8代門跡を継承し、寺務を統括する立場となりました。

承久3年（1221年）に勃発した承久の乱においては、父である後鳥羽上皇のために戦勝祈祷を行いました。しかし、乱は幕府側の勝利に終わり、後鳥羽上皇は隠岐に流されることとなります。その際、道助入道親王は父の出家にあたって戒師を務めました。道助入道親王自身は乱における直接的な処罰を免れましたが、鎌倉幕府の意向により、後堀河天皇の実兄である道深法親王に仁和寺の門跡を譲ることを余儀なくされ、36歳で高野山に隠遁しました。宝治3年（1249年）1月15日に崩御しました。

道助入道親王は、皇族でありながら仏道に深く帰依し、仁和寺の門跡として寺の発展に尽力しました。また、承久の乱という歴史的な出来事にも深く関わり、その生涯は波乱に満ちたものでした。

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