後堀河天皇

後堀河[[天皇]]

後堀河[[天皇]]（ごほりかわてんのう）は、鎌倉時代の第86代天皇で、諱は茂仁（とよひと）です。高倉天皇の皇子である守貞親王（後高倉院）の第三皇子として誕生しました。母は持明院基家の娘、北白河院・陳子です。

生涯

即位の背景

承久3年（1221年）の承久の乱により、後鳥羽上皇をはじめとする3人の上皇が配流され、仲恭[[天皇]]が退位させられるという激動の中で、後堀河[[天皇]]は皇位を継承しました。この時、鎌倉幕府は、乱の首謀者である後鳥羽上皇の直系子孫を皇位継承者から除外し、後鳥羽上皇の兄である守貞親王の息子で、当時出家していなかった茂仁王が選ばれました。

この背景には、茂仁王の母である北白河院の存在も大きく影響しています。彼女の家系は鎌倉幕府とも繋がりが深く、その出自が皇位継承に有利に働いたと考えられます。茂仁王は十楽院に入室していましたが、正式な出家はしていませんでした。立太子礼を経ないまま、仲恭[[天皇]]の廃位と同日に践祚し、後に即位しました。

院政と権力闘争

即位時、後堀河[[天皇]]はまだ10歳であったため、父である守貞親王が太上天皇として院政を行いました。この時期は、承久の乱の後処理が主な課題でした。しかし、幼い天皇を巡り、有力貴族たちが自身の娘を后妃にしようとする動きが活発化します。当初、三条公房の娘が中宮に立てられましたが、その後、近衛家実や九条道家といった有力貴族が権力を握り、中宮が交代するという、権力闘争が繰り広げられました。

譲位と崩御

後堀河[[天皇]]は、貞永元年（1232年）に、わずか2歳であった四条[[天皇]]に譲位しました。これは、九条道家が天皇の外祖父の地位を得るために、幕府にも通告した上で強引に行ったものとする説もあります。その後、太上天皇となりましたが、元々病弱であったため、院政開始から2年も経たない天福2年（1234年）に23歳という若さで崩御しました。その崩御は、中宮であった竴子の死から間もない時期であったため、人々の間では、僧正仁慶の怨霊や、後鳥羽上皇の生霊による祟りではないかという噂も流れました。

系譜

後堀河[[天皇]]には、同母姉に邦子内親王がいました。

后妃と皇子女

皇后：藤原（三条）有子（安喜門院）
中宮：藤原（近衛）長子（鷹司院）
中宮：藤原（九条）竴子（藻璧門院）
第一皇子：秀仁親王（四条[[天皇]]）
第四皇女：暤子内親王
第二皇子：皇子（死産）
典侍：藤原家行の娘
第一皇女：暉子内親王（室町院）
第二皇女：体子内親王（神仙門院）
典侍：藤原兼良の娘
第三皇女：昱子内親王

在位中の元号

後堀河[[天皇]]の在位中に使用された元号は以下の通りです。

承久 （1221年 - 1222年）
貞応 （1222年 - 1224年）
元仁 （1224年 - 1225年）
嘉禄 （1225年 - 1227年）
安貞 （1227年 - 1229年）
寛喜 （1229年 - 1232年）
貞永 （1232年）

陵墓

後堀河[[天皇]]の陵墓は、京都市東山区の泉涌寺内にある観音寺陵です。皇居では、皇霊殿で歴代天皇とともに祀られています。

後堀河[[天皇]]は、激動の時代に即位し、若くして崩御されましたが、その短い生涯は、鎌倉時代の皇室と貴族社会の複雑な権力構造を映し出すものとして、歴史の中に刻まれています。

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