道南バス洞爺湖温泉ターミナル

道南バス洞爺湖温泉ターミナル

道南バス洞爺湖温泉ターミナルは、北海道虻田郡洞爺湖町洞爺湖温泉街に位置するバスターミナルです。道南バスが運行する郊外線や都市間バスが発着し、地域住民や観光客の交通を支える重要な拠点となっています。

所在地

北海道虻田郡洞爺湖町洞爺湖温泉142番地

概要

ターミナルの停留所名は「洞爺湖温泉」です。洞爺湖町の「洞爺湖観光情報センター」の1階に窓口と待合室が併設されており、定期乗車券やバスカードの販売、都市間バスの予約業務などが行われています。

ターミナル開設当初、建物には「洞爺湖温泉駅」と表示されていましたが、現在は「洞爺湖温泉バスターミナル」と表記が改められています。バスはターミナルの待合室のりばへ横付け停車して客扱いを行っていますが、開業当初はターミナルに設置された頭端式ホームを使用していました。

この建物は、道南バスが観光開発を目的に設立した子会社「道南観光開発株式会社」が、1970年（昭和45年）5月に開業させた日帰りレジャー施設「洞爺サマーランド」の一部として建設されました。1968年（昭和43年）に虻田町の温泉小学校跡地を取得し、バスターミナル建設に至りましたが、日帰りレジャー施設の計画が拡大し、「レジャー施設の中のバスターミナル」として開業することになりました。

鉄筋コンクリート造地下2階・地上4階建て、延床面積1.3万平方メートルの施設には総工費10億円が投じられ、年間50万人の利用を見込んでいましたが、初年度は38.5万人、1971年度には25万人に留まりました。ロッテ商事との資本提携による再建計画も検討されましたが、合意に至らず、合理化による自主再建を図ることになりました。しかし、その後累積損失が9億8千万円に達し、「洞爺サマーランド」は1972年4月24日に休館となりました。

サマーランド休止後、バスターミナルのみが営業を続ける状況は、有珠山の1977年-1978年噴火後まで続きました。噴火が鎮静化した後、旧虻田町がバスターミナルの階上部分を取得し活用することになりました。1978年（昭和53年）には、バスターミナル隣接地に噴火の歴史を伝える「虻田町立火山博物館」が開館しましたが、同年10月に発生した泥流災害で被災し、開館から半年で全損となりました。その移転先として旧サマーランド施設が浮上し、1981年（昭和56年）より旧サマーランドの2階部分が改装され、「虻田町立火山科学館」として使用されることになりました。

2007年（平成19年）には、有珠山の2000年噴火による泥流被害を受けた旧洞爺湖温泉小学校跡地に「洞爺湖ビジターセンター」が完成し、同建物に併設される形で火山科学館が移転するまで、「火山科学館」として利用されました。

火山科学館移転後の空きスペースは、2008年（平成20年）の北海道洞爺湖サミットにおける日本政府の現地本部として改修・利用されました。サミット終了後の2009年には、「洞爺湖観光情報センター」として再び活用されることになり、洞爺湖温泉観光協会、洞爺湖町役場洞爺湖温泉支所、洞爺湖町商工会洞爺湖温泉支所などが入居しています。また、3階には「北海道洞爺湖サミット記念館」が開設されました。その後、2015年にターミナル施設は改修されています。

乗り入れ路線（2016年10月1日現在、いずれも道南バス）

ルスツリゾート、定山渓、札幌駅前方面
洞爺駅前、総合福祉館、豊浦しおさい前方面
有珠経由/壮瞥経由、伊達駅前、上稀府、室蘭港方面
東町サンパレス方面
月浦経由/壮瞥経由、とうや水の駅方面
昭和新山方面（季節運行）

かつては、共同運行を行っていた路線も存在しましたが、現在では他社による乗り入れはありません。

函館バスと共同運行していた函館－洞爺湖温泉線、北海道中央バスと共同運行していた新千歳空港－洞爺湖温泉線は廃止されました。じょうてつと共同運行していた札幌－洞爺湖温泉線は、じょうてつが運行から撤退しました。

その他

1階バスターミナルの敷地内には、北海道交運事業協同組合（HKグループ）系の札幌交通洞爺営業所（洞爺ハイヤー）が営業所を構えています。

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