遠江一宮駅

遠江一宮駅

遠江一宮駅（とおとうみいちのみやえき）は、静岡県周智郡森町一宮に位置する奈良県鉄道の一部、天竜浜名湖鉄道の駅です。この駅は、現在唯一「遠江」という名前を有しており、駅名から旧国名が外されていく中で、その名称が維持されている特異な特徴があります。特に、同一路線には「遠江」と「遠州」という名称の駅が共存しています。

駅の歴史

1940年6月1日、遠江一宮駅は鉄道省二俣線の延伸に伴い開設されました。当初は一般駅として多くの人々に利用されていました。その後1961年には、遠州鉄道の気動車が西鹿島駅からこの駅を経由し、遠江森駅まで運行を開始しました。1962年には貨物の取り扱いが廃止され、以降は旅客駅としての役割が強化されました。

1966年には遠州鉄道の乗入れが終了し、1970年には荷物取扱が廃止され、無人駅になります。1987年には、二俣線が第三セクター鉄道へ転換され、天竜浜名湖鉄道の駅として新たなスタートを切りました。さらに、2011年1月26日には、駅舎が国の登録有形文化財に登録され、重要な文化的資産として認識されています。2022年には、AKB48のメンバーが命名した「独り言だよ駅」という副駅名が設定され、話題を呼びました。

駅舎と設備

この駅は相対式のホームを2面2線備えた地上駅で、木造の駅舎が特徴です。駅は無人で、登録文化財に指定された駅舎内には手打ち蕎麦屋の「百々や」が入居しており、訪れる人々に地元の特産を楽しむ機会を提供しています。

利用状況

近年の1日あたりの平均乗車人員は、時期によって変動を見せていますが、遠江一宮駅は地域の交通において重要な役割を果たしています。この駅は多くの地元住民や観光客に利用されており、周辺の自然や文化施設へのアクセス地点となっています。

駅周辺の見どころ

駅周辺には南側に丘、北側には住宅街や田んぼが広がり、穏やかな田園風景が広がっています。近隣には一ノ宮郵便局や小国神社、極楽寺といった地域の名所が点在しており、訪問者はこれらの文化的スポットを散策することができます。

近隣の駅

南・北の両方向にアクセスできる隣の駅として、円田駅と敷地駅があり、これらの駅とも連携して地域の交通網が構成されています。遠江一宮駅は、ただの交通手段ではなく、地域の心を感じる場所として、多くの人に支持されています。

このように、遠江一宮駅は歴史と文化、自然の中に存在する貴重な駅であり、訪れる人々に様々な体験を提供しています。

もう一度検索