遠野郷八幡宮

遠野郷八幡宮について

遠野郷八幡宮は、岩手県遠野市に位置する歴史ある神社です。その起源は、文治5年（1189年）に源頼朝から遠野郷を賜った阿曽沼広綱が、氏神である八幡神を祀ったことに遡ります。阿曽沼氏はその後、横田城を築き、その鬼門にあたる場所に八幡宮を勧請し、深く崇敬しました。

南部氏による庇護

阿曽沼氏の衰退後、慶長5年（1600年）に遠野は南部氏の領地となります。寛永4年（1627年）には、八戸から移封された八戸直栄（後の直義）が遠野を統治。南部家もまた、源氏の氏神であった八幡宮を篤く崇敬し、社領10石を寄進しました。寛文元年には、直栄によって八幡宮は現在地に移され、流鏑馬のための馬場が造営され、祭典も盛大に行われるようになりました。この馬場は現在、遠野市指定文化財（史跡）となっています。

近代の歩み

大正2年（1913年）には、本殿と幣殿が改築されました。昭和25年（1950年）には、それまでの「八幡神社」から「遠野郷八幡宮」へと改称。翌年には出雲大社の御分霊をはじめ、三柱の神が合祀されました。創建780年と現在地遷宮300年を記念して、昭和42年（1967年）には幣殿と拝殿が改築され、昭和62年（1987年）には『遠野郷八幡宮創建八百年誌』が刊行され、八百年大祭が執り行われました。平成に入ってからも、平成14年（2002年）には創建820年・現在地遷宮350年を記念した事業が開始され、本殿屋根の改修、幣殿の改築、参拝者控え室である「お待殿」の改築、社務所の改築などが実施されました。この記念事業の完成を記念して、平成19年（2007年）には『遠野郷八幡宮創建820年 現在地遷宮350年記念事業完成記念誌』が刊行され、記念事業完成奉告大祭が執り行われました。

アクセス

遠野郷八幡宮へは、JR釜石線遠野駅から岩手県交通バスを利用し、土淵線に乗車、「八幡神社前」で下車するのが便利です。また、釜石道遠野ICからは車で約10分の距離に位置しています。

摂社・末社

境内には、以下の摂社・末社が祀られています。

顕功神社
守護神社（十二支社）
稲荷社
山神社
天神社
甲子社
鍛冶神社
不動神社

石碑

境内には、以下の石碑も建立されています。

馬魂碑
山奈宗真翁碑
四戸三平碑
鳥獣慰霊碑
古峯山石碑
石塔群

参考文献

由緒（遠野郷八幡宮 公式ウェブサイト）

外部リンク

八幡宮 公式ウェブサイト'>遠野郷八幡宮 公式ウェブサイト

遠野郷八幡宮は、その長い歴史と地域の人々からの深い信仰に支えられ、今もなお、遠野の地で重要な役割を果たし続けています。

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