邑久町

邑久町について

邑久町（おくちょう）は、岡山県の南東部にかつて存在していた町です。2004年11月1日、隣接する牛窓町と長船町と合併し、瀬戸内市（せとうちし）として新たな市制を施行しました。この合併により、邑久郡は消滅し、邑久町の範囲は「瀬戸内市邑久町」と表記されています。合併後の邑久町役場は、瀬戸内市役所本庁として利用されてきました。

歴史

邑久町の歴史は1889年（明治22年）にさかのぼります。この年に町村制が施行され、邑久村、福田村、今城村、本庄村、笠加村、玉津村、裳掛村が設立されました。さらに、1952年に邑久町が設立され、1954年には玉津村、1958年には裳掛村が編入されました。1996年には日本で最初となるO157の感染者が発生し、社会問題となりました。

地理と交通

邑久町は、南部が瀬戸内海に面し、いくつかの島を含む地域でした。町内は東西に長く、北は虫明湾、南は錦海湾の埋め立て地まで広がっていました。町内には赤穂線が走っており、邑久駅が主要な交通ポイントとなっていました。

邑久町は岡山市、倉敷市など周囲の市とも接しており、県道や鉄道路線によって東西南北に移動することが可能でした。

教育機関

邑久町には、いくつかの小学校と中学校が存在し、町の合併後には「瀬戸内市立」と改名されました。邑久町立今城小学校、邑久町立邑久小学校、邑久町立裳掛小学校などがありました。

また、地域には岡山県立邑久高等学校があり、教育環境も整っていました。

医療施設

邑久町には邑久町立病院や国立療養所長島愛生園、邑久光明園などがあり、地域住民の医療を支えてきました。

宗教施設と文化財

邑久町は、数多くの寺社仏閣があり、上寺山餘慶寺本堂や餘慶寺三重塔など、重要文化財も存在しました。これらの文化財は、地域の歴史と文化を感じさせる貴重な遺産です。

名所と祭事

また、町内には竹久夢二の生家や門田貝塚、岡山いこいの村などの名所があります。邑久町出身の有名な画家、竹久夢二にちなんで、夢二郷土美術館の分館も設けられています。

邑久町では、町の特色あるイベントとして「邑久バルーンミーティング」が開催されており、合併後は「瀬戸内バルーンフェスティバル」という名称で実施されています。

まとめ

邑久町は、その独自の歴史、文化、自然環境が魅力的な地域でした。合併によって新たな市に生まれ変わりましたが、邑久町としての伝統は今もなお、多くの人々に記憶されています。過去の歴史や文化を学ぶことで、地域のアイデンティティを感じることができます。

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