邵晋涵

邵晋涵（しょう しんかん、1743年 - 1796年）は、清代の官吏であり学者として知られています。字は与桐、号は二雲・南江と称し、紹興府餘姚県の出身です。彼は清代考証学を代表する人物の一人として、その名を知られています。

経歴

1771年、邵晋涵は会試において首席で合格を果たし、その才能を広く認められました。1773年に四庫全書の編纂事業が開始されると、銭大昕の推薦を受け、翰林院庶吉士としてこの重要な事業に参加することになります。その後、翰林院侍講学士などの要職を歴任し、文淵閣直学士・国史館纂修として、その学識と才能を発揮しました。

特に国史館には長く勤め、彼の博覧強記ぶりと、数多くの著述によって、その名声は高まりました。彼は歴史学に特に精通しており、四庫提要の執筆においては、史学の部分を担当しました。しかし、総纂官であった紀昀が彼の原稿に大幅な加筆訂正を行ったため、これに激怒し、自らの原稿を自費出版して世に問うたという逸話が残っています。

著作

邵晋涵は、その生涯において数多くの著作を残しました。以下に代表的なものをいくつか挙げます。

『爾雅正義』：中国最古の辞書である『爾雅』に対する注釈書。
『孟子述義』：儒教の経典である『孟子』に関する研究書。
『穀梁正義』：春秋時代の歴史書である『穀梁伝』に関する注釈書。
『韓詩内伝攷』：漢代の詩に関する研究書。
『国朝大臣諡迹』：清代の著名な大臣たちの事績をまとめたもの。
『輶軒日記』：彼の日々の記録や考察をまとめた日記。
『南江文集』：彼の文章を集めたもの。

参考文献

邵晋涵に関する情報は、以下の文献に詳しい記述があります。

『国朝漢学師承記』巻6
『清史稿』巻487
『碑伝集』巻50

邵晋涵は、清代の学術界において重要な役割を果たした人物であり、彼の著作や研究は、今日においても高く評価されています。彼の学問に対する真摯な姿勢と、博覧強記によって培われた深い知識は、後世の学者たちに大きな影響を与えました。

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