都営バス早稲田営業所

都営バス早稲田自動車営業所

都営バス早稲田自動車営業所は、東京都新宿区西早稲田に位置する都営バスの営業所です。特筆すべき点として、東京都住宅供給公社が管理する都営早稲田アパートと敷地内で同居していることが挙げられます。営業所記号は「T」、ナンバーは練馬で、青梅支所を管轄下に置いています。かつては杉並支所も管轄していましたが、2009年に小滝橋営業所の管轄となりました。

概要

当営業所は、1971年 12月1日に開設されました。その前身は、都営トロリーバス戸山無軌条電車営業所を引き継いだ都営バス渋谷営業所戸山支所です。開設場所は、都電早稲田電車営業所の跡地で、早稲田大学早稲田キャンパスの北側に位置しています。

担当路線は、池86・上58・早77の3系統で、都営バスの営業所の中では担当路線数が最も少ないですが、各路線とも十分な運行本数を確保しています。また、近隣には都電荒川線の早稲田停留場があり、同線の定期乗車券も販売しています。

沿革

- 1955年 6月1日：トロリーバス102系統の運行開始に伴い、戸山無軌条電車営業所を開設。
- 1968年 3月31日：トロリーバス102系統が全線廃止。戸山無軌条電車営業所は渋谷自動車営業所戸山支所に組織変更。
- 1968年 9月29日：都電の第三次撤去により早稲田電車営業所が廃止。
- 1971年 12月1日：戸山支所が早稲田電車営業所跡地に移転し、早稲田自動車営業所に昇格。戸山支所跡地は福祉局に移管。
- 2000年 12月12日：杉並支所と青梅支所を管轄下に置く。同時に最寄停留所名を「早稲田」から「早稲田・リーガロイヤルホテル前」に変更。
- 2005年 4月1日：最寄停留所名を「早稲田」に戻す。
- 2009年 4月1日：杉並支所が小滝橋営業所の管轄に変更。
- 2016年 3月14日：都立障害者センター前バス停を「早大理工前」に改称。

現行路線

上58系統

早稲田と上野松坂屋を結ぶ路線で、新目白通り、音羽通り、不忍通りを経由します。都電20系統の代替として誕生しました。上69系統と一部並行していますが、経路が異なります。朝の回送便は上69系統と同じルートで運行されます。

早77系統

早稲田と新宿駅西口を結ぶ路線で、主に明治通りを経由します。一部区間で往復で経路が異なり、休日は一部時間帯で歌舞伎町を経由します。1946年に開通した初代4系統を起源とし、1972年に早77系統となりました。過去には小滝橋営業所が担当していた時期もありました。2003年より一部経路が変更され、2008年の副都心線開業時に減便されました。

池86系統

池袋サンシャインシティと渋谷駅東口を結ぶ路線で、明治通りを経由します。出入便は早稲田と池袋駅を結ぶものが多く、早稲田と渋谷駅を結ぶ便は少ないです。トロリーバス102系統の代替路線として開通し、1972年に池86系統に改称されました。池袋サンシャインシティへの乗り入れは一時中断しましたが、2018年に復活しました。かつては山手線支障時の代替輸送機関としての役割も担っていました。副都心線開業時に大幅に減便されましたが、後に増便されています。

廃止・移管系統

- 池86・池86折返系統: 一部区間が廃止されました。深夜バスの普通時刻運転便に付けられていた系統番号も廃止されました。
- 上69系統: 都電39系統の代替路線で、当初は小滝橋営業所が担当していましたが、後に早稲田営業所が担当、再度小滝橋営業所へ移管されました。
- 深夜09系統: 早稲田車庫発着の深夜バスとして運行されていましたが、1996年に廃止されました。
- 604系統: トロリーバス104系統の代替路線で、滝野川営業所へ移管後、草64系統となりました。

周辺停留所

新目白通りには「グランド坂下」と「早稲田」の2つの停留所が設置されており、それぞれ乗り場番号が設定されています。各停留所には、複数の系統が発着します。

- グランド坂下(1) : 上69, 飯64
- 早稲田(2) : 早77, 池86
- 早稲田(3) : 上69, 飯64
- 早稲田(4) : 上58, 上69, 飯64
- 早稲田(降車場) : 上58

参考文献

- 都営バス系統案内図
- 都バス担当（系統）営業所一覧表
- 方面別新旧系統一覧表（東京都交通局発行、1972年 12月1日版）
- 都営交通路線案内図（東京都交通局発行、1978年版）

脚注

[1] 東京都住宅政策本部、都営住宅。