都農駅

都農駅：歴史と自然に囲まれた宮崎の拠点駅

宮崎県児湯郡都農町に位置する都農駅は、九州旅客鉄道（JR九州）日豊本線沿線にある、町の重要な交通拠点です。1921年（大正10年）に開業して以来、地域住民の生活を支え、歴史を刻んできました。

歴史を彩る都農駅

都農駅の開業は1921年（大正10年）6月11日にさかのぼります。その後、1951年（昭和26年）には駅舎が改築され、現代へと受け継がれる歴史を積み重ねてきました。特に注目すべき出来事として、1949年（昭和24年）6月6日には、昭和天皇の戦後巡幸において、都農駅を発車し延岡駅へと向かうお召し列車が運行されたことが挙げられます。

開業以来、人々の移動を支えてきた駅は、1981年（昭和56年）に貨物取扱いを、1984年（昭和59年）には荷物扱いを廃止しました。同時期に駅員無配置駅となり運営体制も変化しました。1987年（昭和62年）の国鉄分割民営化に伴い、JR九州の駅となりました。その後も、1996年（平成8年）には宮崎総合鉄道事業部発足に伴い管轄が変更され、2015年（平成27年）には業務委託駅から簡易委託駅へと移行。そして2017年（平成29年）6月16日には、新たな駅舎が完成し、現代的な機能と歴史的雰囲気を融合させた姿へと生まれ変わりました。2022年（令和4年）4月1日には、宮崎支社発足により、所属支社が変更となりました。

駅舎と設備

都農駅は島式ホーム1面2線を有する地上駅で、ホームへは跨線橋を経由してアクセスできます。以前は駅舎前に大きなソテツがありましたが、新駅舎建設と駅前ロータリー改修工事によって姿を消しました。駅舎は天井が高く開放的な空間となっており、改札口にはきっぷうりばが設置されています。当駅は1線スルー方式ではないため、通過する列車は減速して駅を通過します。

利用状況と周辺環境

2023年度の1日平均乗車人員は294人です。都農町の中心部に位置しており、駅周辺には多くの施設が集まっています。駅前から町の中心部へは直線的にアクセスでき、都農町役場、都農郵便局、都農神社といった公共施設のほか、かつて存在した宮崎県立都農高等学校（宮崎県立高鍋高等学校と統合により廃校）、都農ワイナリー、尾鈴山、都農港、道の駅つのといった観光スポットや自然豊かな場所も比較的近距離にあります。都農ワイナリーや尾鈴山へはタクシーを利用すると便利です。

接続路線と今後の展望

都農駅はJR九州日豊本線に位置し、特急列車「にちりん」と「ひゅうが」の一部が停車します。東都農駅と川南駅が隣接駅となります。今後も、地域住民の生活と観光の両面において重要な役割を担い、発展を続けることが期待されます。

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