人和

人和（レンホウ、レンホー）

人和とは、麻雀におけるローカル役の一つです。子が自家の第一ツモより前にロン和了した場合に成立します。ただし、地和と同様に、第一ツモより前に副露や暗槓があった場合は、人和は無効となります。

ローカル役であるため、人和を採用しないルールも多く、採用している場合でも細かい取り決めにはバラつきが見られます。そのため、事前に確認が必要です。

打点の取り決め

現在、多くのプロ団体・競技団体は人和を採用していません。しかし、雀荘やオンライン麻雀では採用されていることが多く、その際の得点の扱いにはいくつかのバリエーションがあります。

役満とするルール: 天和・地和と同じく役満として扱われ、役満祝儀が発生します。一時期は役満とするルールが主流でした。
満貫、跳満、倍満とするルール:
他の役との複合を認めず、満貫・跳満・倍満で打ち切りとする。
特定の飜数を与え、他の役との複合を認める（満貫とする場合は4飜、跳満とする場合は6飜、倍満とする場合は8飜）。

例えば、以下の牌姿で人和が4飜となっていた場合を考えてみましょう。

子の配牌: 🀀🀀🀁🀂🀃🀄🀄🀅🀆🀇🀈🀉
ロン牌:🀄
ドラ表示牌:🀐

この場合、「人和・中・ドラ1」で6飜となり跳満となります。満貫止まりの場合は、中やドラなどは考慮されません。

オンライン麻雀では、麻雀格闘倶楽部・雀龍門は役満、MJシリーズは倍満打ち切りで人和を採用しています。一方、天鳳・東風荘・ハンゲームなどでは採用していません。

人和を役として認めない場合、他に役がなければ役ナシのチョンボとなります。初対面の相手とセットを組む場合やフリー雀荘等で打つ場合は、卓に着く前に確認しておくのが望ましいでしょう。

1巡目の定義

人和を採用しているルールでは、多くの場合「副露や暗槓のない初巡の、自分の第1ツモ以前のロン和了」を人和とします。しかし、地域や時代によって異なる定義になっている場合もあり、以下のようなバリエーションが存在します。

チー・ポン・カンのない初巡の、自分の第1ツモ以前のロン和了を人和とする（一般的な定義）。
親の第1打をロン和了した場合のみを人和とする。
親の第1打をロン和了した場合を地和とし、人和を採用しない（これは地和の古い定義）。
第1ツモでツモ和了した場合、または相手の第1打をロンした場合を人和とする（非常に稀）。

人和は発生しづらい役であり、過去に複数の団体がバラバラに定義を制定した経緯から、ルールの整備・統一が遅れました。そのため、現在もなお人和の採否や値段は統一されていません。トラブルを避けるためにも、事前に確認が必要です。

歴史

元々、中国の一部の古典麻雀では、最後の捨牌をロンする和了を人和と呼んでいました。これは現在の河底撈魚に相当します。麻雀が日本化する過程で河底撈魚という役が発生すると、元々の人和（河底ロン）は忘れられていきました。

その後、「子の第1ツモでの和了」および「第1打に対するロン和了」を人和と呼ぶようになり、この名称が広まりました。しかし、人和と地和の定義は長らく混乱し、様々な定義が広まりました。現在は「チー・ポン・カンの無い自分の第1ツモ以前のロン和了」という定義が最も普及していますが、役の値段とともに扱いは完全には定まっていません。

採用状況

人和の採用状況はルールによって異なります。

ネット麻雀のルール以外については、人和に関して言及していないルールは除外しました。

事前にルールを確認し、人和の採用の有無や定義について合意しておくことが重要です。

関連項目

麻雀の役一覧
麻雀用語一覧

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