酒井忠氏

酒井忠氏

酒井忠氏（さかい ただうじ）は、江戸時代末期の若狭小浜藩の第13代藩主であり、小浜藩酒井家の14代当主にあたります。

生涯

旗本である酒井忠欽の四男として生まれました。嘉永6年（1853年）5月7日に、先代藩主であった酒井忠義の養嗣子となります。安政4年（1857年）12月には叙任され、文久元年（1861年）12月には従四位下に叙任されました。

文久2年（1862年）閏8月1日、養父である忠義が、かつて安政の大獄において井伊直弼と共に尊王攘夷派や一橋派を弾圧した責任を問われ、強制的に隠居処分に処せられたため、その後を継いで藩主となりました。

幕末期の動乱の中では、佐幕派として行動し、天狗党の乱鎮圧などで功績を挙げています。慶応4年（1868年）の戊辰戦争においては、鳥羽・伏見の戦いで旧幕府軍の一員として官軍と戦いましたが（「楠葉台場」参照）、敗走して小浜に戻る途中の丹波国天王村において、西園寺公望が率いる山陰道鎮撫軍に遭遇し、その場で官軍に降伏することを余儀なくされました。

同年5月27日、家臣団の一部がなおも旧幕府側の彰義隊に与していたことが判明したため、忠氏は養父と共に謹慎を願い出ます。新政府からはこれを受け入れる形で謹慎が命じられました。後に罪を許されましたが、同年12月に病を理由に家督を養父の忠録（忠義）に譲って隠居しました。明治9年（1876年）正月21日、42歳で死去しています。

系譜

父：酒井忠欽
母：家女房
養父：酒井忠義
正室：酒井稜子 - 酒井忠義の次女

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