酒井忠進

酒井忠進：小浜藩を支えた幕末の重鎮

酒井忠進（さかい ただゆき）は、江戸時代後期に活躍した大名で、若狭小浜藩（現在の福井県小浜市）の第10代藩主です。彼は藩主としてだけでなく、幕府の要職である寺社奉行、京都所司代、老中を歴任し、幕政にも深く関わりました。小浜藩酒井家は、徳川家康の重臣であった酒井忠次を祖とする名門であり、忠進はその家格を背景に、幕末の動乱期を支える重要な役割を果たしました。

生涯

忠進は、越前敦賀藩（現在の福井県敦賀市）の藩主であった酒井忠香の七男として生まれました。その後、第9代小浜藩主であった酒井忠貫の養子となり、文化3年（1806年）に家督を相続し、小浜藩の藩主となりました。藩主として領地を治める一方で、幕府の役職にも積極的に参加し、その能力を発揮しました。

文化5年（1808年）には寺社奉行に任命され、その後、京都所司代に転任しました。京都所司代は、朝廷との交渉や京都市中の治安維持を担う重要な役職であり、忠進はその重責を果たしました。文化12年（1815年）には、老中に昇格し、幕政の中枢に参画しました。老中として、忠進は様々な政策の決定に関与し、幕府の運営を支えました。

また、忠進は文化12年（1815年）に焼失した日光東照宮五重塔の再建に尽力しました。五重塔は文政元年（1818年）に再建され、その功績は今日にまで語り継がれています。

文政11年（1828年）1月27日、忠進は老中在職のまま死去しました。跡は、先代藩主であった忠貫の次男である酒井忠順が継ぎました。

経歴

明和7年（1770年）：誕生
文化3年（1806年）3月2日：小浜藩を相続
文化5年（1808年）9月22日：寺社奉行に就任
文化5年（1808年）12月10日：京都所司代に転任
文化12年（1815年）4月15日：老中に昇格
文政11年（1828年）1月27日：死去

系譜

父：酒井忠香
母：家女房
養父：酒井忠貫
正室：高子 - 奥平昌鹿の娘
側室：家女房
五男：酒井忠義（1813-1873）
女子：嗣 - 水野忠邦正室
女子：鑑 - 内藤信方正室のち西尾忠実室のち木下俊敦継室
* 養子：酒井忠順 - 酒井忠貫の次男

酒井忠進は、激動の時代を生きた大名として、その名Memory today刻まれいる。

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