酒井忠音

酒井忠音（さかい ただおと）は、元禄4年10月20日（1691年12月9日）に生まれ、享保20年5月18日（1735年7月8日）に没した、江戸時代中期の武将であり、若狭小浜藩の第5代藩主です。老中としても活躍し、小浜藩酒井家の6代目当主にあたります。

生涯

酒井忠音は、越前敦賀藩主であった酒井忠稠（さかい ただちか）の次男として生まれました。母は土井利房の娘であり、正室には有馬頼元の娘を迎えました。多くの子に恵まれ、長男の酒井忠通、次男の酒井忠竜、三男の酒井忠存、四男の酒井忠用、五男の酒井忠与、七男の酒井忠順、そして十男の有馬則憑らがいます。

宝永3年（1706年）、小浜藩主であった酒井忠囿（さかい ただよし）の養子となり、家督を相続しました。徳川吉宗が将軍に就任すると、忠音は奏者番、寺社奉行、大坂城代、そして老中といった要職を歴任し、享保の改革を支える重要な役割を担いました。

享保20年（1735年）、忠音は急逝しました。その死後、三男である酒井忠存が家督を継承しました。忠音の墓所は、福井県小浜市の空印寺にあります。

経歴

1691年（元禄4年）：10月20日に誕生。
1706年（宝永3年）：将軍に初めて御目見えし、酒井家の家督を相続。従五位下修理大夫に叙任。
1718年（享保3年）：奏者番と寺社奉行を兼任。
1722年（享保7年）：寺社奉行を退任し、帝鑑間席に戻る。
1723年（享保8年）：大坂城代に就任し、従四位下讃岐守に昇進。
1728年（享保13年）：老中に就任。侍従に任ぜられる。
1735年（享保20年）：5月17日に急病を発症し、翌日、在職のまま死去。享年46歳。

系譜

父：酒井忠稠
母：土井利房の娘
養父：酒井忠囿
正室：有馬頼元の娘
側室：家女房、武藤氏
子:
長男：酒井忠通（1713年 - 1720年）
次男：酒井忠竜
三男：酒井忠存（1720年 - 1740年）
四男：酒井忠用（1723年 - 1775年）
五男：酒井忠与（1721年 - 1762年）
七男：酒井忠順
十男：有馬則憑

酒井忠音は、その生涯を通じて幕府の要職を歴任し、享保の改革を支えるなど、江戸幕府の政治に大きく貢献した人物として知られています。

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